飼育と採集の知恵袋 ~2018年度~

カブクワ飼育と採集について私自身が覚えた事、見つけた方法などの中から役に立つ(事があるかも知れない)ものを紹介してみます。 

尚、ここに書かれた方法等はあくまでも<事例>でありますので、

その効果や安全性を保障するものではありません。実践されるに当たっては、

ご自分の自己責任にてお願い致します。

9月4日チョコボール君の一撃離脱

 

夕刻に強い風が吹いていたので無理だと思っていたのだが、店を閉めるまで時折は吹いたけどそれほどでもない。

午後9時には青森に台風がかすっていくはずなんだが?逸れたのかスピードが落ちたのか?。

コンビニで買い物してたらチョコボール君から着信。

丁度レジで支払中だから一旦切ったけど、電話が来たということは採ったのかな?。

自宅に帰ってからかけ直したらなんと♂を採ったという!。

執念じゃの~。

もうちょいしたら吹いてくるからもう帰りなさいと進言。

10時くらいから案の定暴風となった。

まさに一撃離脱だの。

9月4日 台風の中・・・

 

昨夜の情報が漏れてしまったのだろう。

チョコボール君から電話で現地入りしたとのこと。

オラが親だったら何馬鹿なことやってんだと叱るところだが気持ちは良く分かる。

早い時間まで風が吹かなければという淡い期待にすがったみたい。

標高低いところに入った方がいいですよね?と聞いてきたので、まあそうだなと答えたのだが本音ではどこに入っても同じさ、台風なんだから。

夕刻、T島君にヒメオオ狩りをレクチャーしてたら既に凄い風が・・・。

大事なライトごと飛ばされなければいいが・・・。

別な意味で幸運を祈る・・・。

9月3日 体が動かん

 

31日の採集後に寝たのが午前3時で起きたのが午前8時。

1日の採集後に寝たのがやはり午前3時で起きたのが午前7時。

2日の採集時に二つ目のヒメオオポイントに行ったら歩く体力と気力がなくなり、ライトを焚くために30分仮眠した

9月3日、気温が上がり当然出かけるつもりがお昼になったら体がふらついてきて目眩がし、布団に転がったら起き上がれなくなってた。

夕刻、インドコブラ氏から『来てまっか~?』と電話がきて起こされた際にオーラが出ているのに気が付いた。

が・・・布団から体が離れない・・・。

今夜は絶対に採れる日なのだが・・・体が動かない(無念じゃ)。

昨夜からなにも食べてないがメシ食うより寝ていたい。

再び眠りに落ちて午後9時半前にT島君から電話が来て再び起こされた。

妙に興奮しているので採れたんだとすぐ分かる。

1♂2♀で普通種多数、エゾハサミムシも多数だったそうな。

コブラ氏もウッシッシしてるんだろうなと思いつつまた寝た。

翌日の朝午前5時半、携帯にメールの着信音が鳴る。

こんな朝早くに起きてメールする早起きさんはコブラ氏しかいないと開けてみたらやはりコブラ氏だった。

コブラ氏も1♂2♀だったが一番大きな大歯♂をどうやら川に落っことしたらしい。

悔しくて夢にみて起きてしまってメールしたと書かれていた(オラならハンディライト持ったまま川に飛び込むね)。

次があるさ、ドンマイだと返信しといた。明日は台風・・・二日も寝れば回復するさ・・・。

 

9月2日 幻か?セミの花園

 

今日はよっちゃんと日中はヒメオオ狩りして、夜は秘密の花園で灯火の予定。

ヒメオオは芳しくなかったが、ご神木はアカアシで溢れかえっていた。

二箇所目に移動の際によっちゃんの家族から電話があり、90歳になる叔母さんお祝いをするから帰ってきなさいの連絡で独りぼっちとなる。

灯火の現場はやはり風向きが悪くコンディション悪し。

案の定ヨコヤマ君には逃げられるし、やっと会えたムラサキシタバにも毒タッパーを取りに行ってる間ににげられるしで最悪。

ベニシタバを仕留めて溜飲を下げたところで撤収し、前夜アドニスとコンコロールを含んだセミの花園へと直行。

何だ?

何もいねェべや?。

騙したな~キツネェ~!。

セミの花園、桃源郷、ネバーランドはどこに消えた?。

9月1日 今日は何の日?】

 

今日は何の日、フッフ~ン♪というナレーションを覚えて居られる方もありましょう。

何の日か?書くに書けないこともある訳で・・・御免なんしょ。

条件は悪く、出かける必要もないような感じだが・・・確かめずにおれない訳なんよ。

気温19度湿度81%・・・コンディションはまずまずか?というとさにあらず、風が強いのとその方向が最悪。

ポイントに入る前にポイントOに差し掛かったら〇〇県ナンバーの車が待機していたのが見えた。

個人的感情かもしれないが、〇〇県ナンバーの採集者は道具立てもやり方も人間的にも何故か変な奴が多いという印象がある。

ここのナンバーで青森に遠征に来る者は5名ほど把握しているが、まともなのは自爆テロ男のO君だけで、あとは来て欲しくないカスだらけという感じ。

偏見は良くないが彼らのしでかした過去の実績が嫌悪感をそそる。

 

現場着。

採れそうにない風が吹いている・・・。

自分が採れないならマナーの悪いよそ者も巻き添えにしてやるという田舎根性がむき出しになる。

これをやったら最後、ポイントO付近の虫がピタリと1~2時間は動かなくなるという嫌がらせをたっぷりと・・・(採れるものなら採ってみやがれ!)。

自分の屋台ではやはり普通種が30匹くらいで轟沈!。

帰りにポイントOの前に来たら、何か異物が・・・。

やはり札付きの〇〇ナンバーだ、オラの嫌がらせのせいで何も来ないものだからかなり早く撤収したみたいだが、2サイクルの混合燃料の2リットル缶二つを現場に不法投棄していた!(オラが回収した)。

だから嫌いなんじゃ!自分の住むフィールドに虫採りできる環境がなくてわざわざ遠征にくるくせにそこを大事にするどころか荒しまくってそれでいて自己の権利だけ主張する奴!。

2サイクルの混合燃料缶・・・恐らくはであるが、遠征先のポイントで草が邪魔な際に刈払い機を車に積んでる奴じゃないか?。

何故かオオクワが潤沢な地の人は遠征に来ない。

新潟・山形・福島・岩手のトラッパーが青森に来たのを見たことがまずない。

来る必要がないからだろう。

青森の人間もほぼそうだ。

県南に住んでいる人がたまに岩手に遊びに行くくらいで、それよりも近い秋田には県境で引き返してくるくらいだ。

俺らはいい歳こいて虫採ってキャーキャー喜んでいる変なおじさん達な訳だが、それでも最低限のマナー位は知ってるべきだろ。

 

帰宅後、フィニッシュ君に電話する。

彼は秘密の花園に潜り込んでいて、その帰り道の駐車帯に来たらエゾ系のセミで溢れかえっていて、その中にはアドニスはおろかコンコロール型に近いのも混ざっていたという情報に驚く。

オラ:お前、まさか・・・。

FIN:ええ、ほったらかしてきましたよ。

オラ;貴様ァ~!なんということを・・・冷たい奴だ!。

近く確かめねばならぬ。

8月31日 天国と地獄の境目

 

数日ぶりにトラップをやれる日ではあったがやはりオーラは出ていない。

だけど残り日数もあと僅かなので行かねばならぬと出発。

ひょっとすると9月早々に練馬忍者のトシちゃんが遊びにくるかも知れないから状況も把握しておきたいしね(台風が直撃しそうな雰囲気だけど本当に来るのかな?)。

 

現場に向かう途中、標高が上がったら予報とは裏腹の強風が吹いていた。

タップリ5メートルは吹いているか?暗雲が立ちこめる。

現地近くになって標高が下がったら風をさほど感じなくなったが、これは採集の神がよく使うトラッパーを油断させる為の罠だ(騙されてたまるか!)。

今夜は久しぶりに仲間のインドコブラ氏がお得意の場所に入ると聞いていたので飲み物でも差し入れるかとその場所の手前の駐車場にある自販機でジュースを買っていたら見覚えのあるジムニーが侵入してきて駐車した。

おっ!よっちゃんだ。

このような場合は彼は空腹を満たす為にパンを食べている!と予測し、後ろから近寄ったらパンを食べていた(よしよし、本日も勘は冴えている!)。

この時点ではポイントDも空いていたがよっちゃんはセミと蛾とヨコヒゲを狙いたいのでKに入るとのこと。

よっちゃんと別れてポイントK2にいるインドコブラ氏に会いに行ったら丁度彼が現場の清掃活動中で、手にしている清掃用具がブロワーじゃなくて箒だったら遠目からみたらお坊さんにしか見えない(こんな所にお寺さんあったっけ?という不思議な光景)。

持参した飲み物を差し出したが、いやいやこれを持って来たのでお気遣いなくと逆に彼の持参した冷たくておいしいジャスミンティーを頂く(風流な人だな~)。

この場所で暫し密談を交わし、お互いの健闘を誓い合ってから自分の場所に向かう。

 

現場着・・・やはり風がある。

主たる風向きが西寄りなのでなんとか出来ることは出来るけど都度都度風向きが変わるので苦戦必至であろうなと予想がつく。

点灯してみたら予想以上に普通種の落ち場所がバラバラで遠い所や変な所に落ちる。

これをライトで制御して修正しようとするのだがいつものようにいかず、見回りの範囲を広げざるを得なくなった。

本命登場まで蛾を集めて回るが、普通種の数もポツポツである。

ゴールデンタイムが近づく中、本日の狙っていた蛾のひとつであるベニシタバが飛来!。

毒タッパー片手に追いかけ回すが近寄るだけで逃げてしまい5~6回トライしている内に逃げられてしまった・・・(アフ~ン!)。

相変わらず普通種が散らばって落ちる。

草むらの中を捜索していたら最近では記憶にないほど遠くにも落ちていたので更に5メートルほど捜索範囲を広げることにした。

4回目の捜索で広げた捜索範囲の更に3メートルほど先の草の茎の裏から足が出ているのが見えた。

そっと近寄って摘み上げたらオオクワの小歯♂!上翅にべったりと樹液を纏っていた。

こんな状況だからいつどこから飛んで来たのか見当が付かないが、この風で飛んでこれるのはこのサイズまでだろうとは予測がつく。

♀も来てるかも?と丁寧に捜したけど見当たらない。

その後はヨコヤマ君か?という飛来が2連発であったが、どちらもセンノキカミキリでがっかり。

終了間際によっちゃんとT島君とその友達が遊びに来たので歓談した。

撤収時にトクトヨライトを使ってドブ浚いもしたがノコ♀の1匹も回収に至らなかった・・・と言うことは捜索はほぼ完璧だったということで満足すべきであろうや。

8月27日 帰らせていただきます

 

肌に感じる採れる!というヌメリが全く無いのだが何故か現場に居る私。

月が出てくるのが毎日30分近く遅くなるのだからチャンスは日毎に増えるんであると自分に言い聞かせ残り少ない今期の奇跡を見るのだと出かけてきた訳だ。

他の皆さんは賢い採集を心がけておられるようでオラの他には同業他社が2名おられたくらいでポイントはガラ空き。

しかし、当日は通勤途中で既に濃厚なガスが湧き出ており、トラップを掛けられるポイントはごく限られている。

そこで珍しく今期初めてKという場所に入った。

本命を狙うにはやや物足りないがガスと低温に強く、セミが多く採れるという場所なので恋人に振られてもお土産はできると踏んでのこと。

気温19度湿度78%でスタート。

普通種の飛来もポツポツで、肝心のセミは欲しくもないアブラゼミだけ。

秋の蛾が出て来たので蛾を集めるのに夢中になる。

やがて気温が18度に下がり湿度はやや増して81%になったけど胸騒ぎが全くしない。

今頃グルメで名高いインドコブラ氏は旨い物を堪能して着実に体重を増やしているのであろうな・・・。

退屈な時間だけが経過していたら建物の脇に飼われている犬が突如セミの鳴き声とともに大騒ぎした。

エゾ系のセミが犬の体に突進したみたいだ。

エゾ系のセミは欲しいが、たった1匹得たところで犬を驚かすまでのものじゃなしと放っておいたら犬が騒ぎ出した。

多分・・・睡眠の邪魔だから早く帰れ!と訴えていたのだろう。

8時半前にはクワガタの飛来がピタッと止まり、新規の蛾の飛来もなくなった。

9時半前犬に向かって一礼、帰らせていただきます・・・。

既に同業他社の皆様は引き取られた後のようでどこも真っ暗。

しかし、このまま帰るオラではない。

帰宅途中と青森市内に戻ってから蛾のポイントを彷徨い、エシェシェ笑いをした。

最近どうも自分の採集道を間違えてるような気がしないでもないが・・・気にしないでおこう。

 

8月26日 モーゼの十戒

 

お天気JPでは夕刻からピーカンという割には雲が広がっている。

この予報は実は全く当たらないと知りながらその逆を示されるとこちらにとって都合の良いことになるのでは?と逆説的に考えて、しかし戸惑っていた。

アメダスをじっと眺める・・・開店時間直後現地気温が20.4度だったのが16時になったら21.6度に上がった。

もう我満出来ん!気が付いたらハンドルを握り店を脱走していた。

 

月の出てくる方向とそれを隠してくれる山肌の位置関係が不明瞭だったが19時半までなら保つんじゃないか?それにプラスして雲が応援してくれたらどうにかなるんじゃないか?オオクワは8時半までには決着がつくだろうから、その後は本命が採れようが採れまいがレアなセミを狙えると最近判明した秘密の花園に行けば良いのではとの計画を立てた。

 

現地着・・・なんだこの風は!。

予報とアメダスの現地情報では夕刻前まで3メートルの風がやがて2メートルに落ちるとのことだったがたっぷり4メートル、下手すりゃ5メートルはあるやんけ。

が、来てしまった以上全力を尽くすのみ・・・ライトオン!。

エゾハサミムシは?・・・なんぼ来ようが戦えるようにホームセンターでアースジェットを6本購入してきたのでどっからでも掛かって来い!なのだが風でどこかに吹き飛ばされていく・・・。

数も全盛期の十分の一程度か。

トラッパー諸氏よ、あと数日でハサミムシは消えるであろう。

月の出る方角とそれを隠してくれる山肌の位置が計算とズレており、19時20分にはジャヤジャジャジャ~ンてな感じで出て来た。

この時点では雲も時折月を隠してくれたが雲の動きが速くてあっという間に出て来てしまう。

ほぼ満月という月と強風という最凶コンビが敵だと・・・アカンわコレ・・・。

風は畑中葉子状態(後ろから前から)だからセミすら来ない。

死力を尽くして戦ったが普通種11匹で轟沈!。

セミポイントに向かったよっちゃんから強風で引き返したとの連絡に万事休す。

 

トラップ時・・・厚い雲が現れて月に向かって行く。

よ~しそのまま!とライトを方向転換させる準備をしてると月の手前でその厚い雲が真っ二つに割れて月を避けて通る(モーゼの十戒か?)。

これが3回あった(誰の呪いだ?)。

 

しかし最低限のお土産だけは確保。

ひとり蛾(ベコ模様した奴3羽)、飼育中のコカブトの餌にするバッタ2匹、そしてN先輩から頼まれていたカマキリをついに捕獲!。

しかし翌日N先輩から孫が帰ってしまったのでカマキリもういらないと言われ刀が折れた・・・。

発電機の修理

 

壊れた発電機の修理を頼んでいたバイク屋さんから電話。

これ調べたら安全停止機能付いてるじゃん(言ったじゃん)。

安全停止機能が働かずに故障したと言えば保証期間内だからほぼ無料でいけるから販売店に連絡したらどうだとのこと。

 

ルンルン気分で早速新〇県の販売店に電話したら女の子が出た。

〇〇〇〇〇〇、〇〇店で~すと明るい対応。

そちらから購入した発電機がオイル切れで安全停止機能が働かずに故障したので保証期間内の修理を依頼したいのですが、修理のご担当者様はいらっしゃいますか?と尋ねたら急にこの子の声色が変わった(厭な予感・・・)。

女:そういう者はおりません、ここで修理する訳じゃ無くてヤマハのサービスセンターで調べて保証対象になるかどうか判断ついたら連絡することになります。

オラ:送るときと返送の費用の負担はどうなるんですか?。

女:全てお客様負担になります(キッパリとした冷たい口調)。

オラ:それでは対象になりませんと言われた際は送料で高く付くじゃないですか。

こちらとしては、購入時に説明書や保証書と同封されてた修理依頼申し込み用紙にことの詳細や症状を細かく記入してFAXしますからそれをそのサービスセンターに転送すればある程度の判断はつくと思うんですけど・・・。

女:そういうことはやってません、あくまでもサービスセンターに実物を送ってもらってからの判断になります。

オラ:じゃあさ、最寄りのヤマハサービス店での修理も賜りますって説明書に書いてあるんだけど青森市にも該当店はありますか?。

女:さあ~、あるんじゃないですか~(何だこの言い方!)。

オラ:調べて教えてくれない訳?自分で捜せってこと?。

女:そうです!こちらにその義務ありませんから~(キャ~!むかつく!)。

オラ:じゃあ購入時の安心のメーカー+販売店二重保証!ってのの安心ってなんな訳?さっきから安心どころか不安しか感じないんだけど?。

女:そんなこと私に言われても知りませんよ!(このアマァ~!パンツの中にエゾハサミムシ突っ込んだろか!)。

オラ:もうええわあんたのトコとは付き合えないわ。

女:はいはい(はい2回言いやがった)。

 

バイク屋さんに電話。

かくかくしかじかで頭に来た!あんたのとこで頼むじゃ!。

バイク屋:酷ェなそれ・・・本当の話?。

オラ:おやでば!(その通り)。

バイク屋:よっしゃ!任しといてくれ。

オラ:やっとやってけれ!(すぐに頼む!)。

電話を切っても腹の虫が納まらず、頭の中で一番頭に来たそんなこと私に言われても知りませんよ!という言葉がリピートして脳味噌が沸騰する。

エゾハサミムシにアオカミキリモドキを追加したろか!お~っと忘れちゃならねェダニいっぱい付いたシデムシもおまけしたろか!。

両手に手錠を掛けられた自分の姿が頭に浮かんだ・・・。

 

お月様とエゾハサミムシ

 

半月の月齢は6.7で、ここまでなら手こずることがあっても大概は勝利してきた。

例外は薄くて低い雲とガスが出た時で、こうなると半月と言えども空が明るくなって特にオオクワにはライトトラップ採集に影響を及ぼすことになる。

21日の月齢9.7の月はピーカンで月が出っぱなしでも勝てる時は勝てるし、時折雲が月を隠してくれるならば恐れるに値しない。

しかし、たった一日ずれた月齢10.7の月からはそうはいかない。

月齢9.7と10.7では個人的意見ではあるがサイヤ人とその大猿くらいの差がある。

10.7の月になると雲や月を隠してくれる斜面があるポイントの力などを借りないとほぼ勝ち目がなくなる。

月齢13.7~15.7の所謂満月はスーパーサイヤ人だ・・・。

これに勝つには運も大事だが(笑)回りを木立に囲まれた狭いポイントや極近距離で戦えるポイント選びが重要になる。

満月だから虫が動かなくなるわけではないはずで、しかし短距離しか動かなくなるようだ。

多分どこに飛んで行ったらいいのか分からなくなるのではないだろうか。

 

エゾハサミムシ・・・青森におけるオオクワの二次発生を告げてくれる得がたい虫・・・とは誰も言わない!。

まるで中国の人民解放軍みたいに湧き出てきてトラップの邪魔をする。

日中は枯れ葉の下などに潜り込んでいて夕暮れとともに一斉蜂起する。

毒はないみたいだが、気持ち悪さ故か服の下などに潜り込まれると痒くなるような気がする・・・。

こいつは肉食もするみたいだが、基本的には枯れ葉などの腐食質を食べているみたいで、杉の伐採地などで草原のような環境ができると爆発的に増えるようである。

毒はないと書いたが、潰した体液などが手や服に付くと紫がかったシミが付き、洗っても中々落ちないというやっかいさ。

光に寄ってくるくせに辺り一面に広がり、僅かな反射でも反応して纏わり付いてくるのがこの虫の嫌な所。

スポラートから10メートル離れた場所で待機していてもいつの間にか体中に張り付いてきて服の中に潜り込んできてはそのハサミでつねってくる。

窓を閉め切った車の中にも僅かな隙間から潜り込んで来るのでオラは帰る間際に車の中にもアースジェットを噴射しているほどである。

殺虫剤には弱いみたいで毒性の低いアースジェットをひと吹きしただけで死んでしまうが、すぐに新たな個体が同数そこに集まって来るので効いている気がしない・・・。

毒性の強いスズメバチジェット12メートル噴射タイプ10本くらいとバルサン5~6個くらいを乱れ撃ち&焚けば少しは爽やかにトラップを楽しめるかもしれないが1回のトラップ経費が1万円を軽く超えるし、第一にオオクワまで撃墜してしまうからこの手も取れない。

ライトトラップに集まる昆虫を補食するコウモリ・タヌキ・キツネなどもこの死骸を全く食べないし蛾の残骸を最終的に始末してくれる蟻もこいつの死骸に見向きもしないところを見るとよほど不味いのだろう。

腐って自然に分解されるまでいつまでもそこに残っている。

昆虫学者らは腐食質を分解してくれるので益虫だとのたまうが、とてもじゃないけど賛同できかねる・・・。

8月21日 月齢9.7の月

 

今夜は月齢9.7のお月様。

過去には何回も勝ってはいるがかなりの強敵ではある。

因みに満月は過去3勝12敗くらいで、それも真っ向勝負での勝ちは記憶に無く何かの力を借りての判定勝ちといったところ。

今宵は夕刻から雲が出てくるとの予報から出陣してきたものである。

6時ちょい前に現場着したらピーカンだったがゆったりとしてたら彼方から雲が湧き出てきた。

よしよし、君をまっていたのだよとライトオン。

たちまち襲いかかるエゾハサミムシの騎馬軍団と交戦しながら獲物を待つ。

19時20分あららという間に雲がいずこかへ消え去り再び沸いてくる気配無し。

気温・湿度は充分、無風とその他の条件はばっちりなのだが月との真っ向勝負になってしまいました。

他の仲間達は比較的月に強い場所を選んで入っているものの、オラのところは月をさえぎってくれる何物もない。

最初から月は高い位置にあるので全員打ち首の危険な匂いが・・・。

しかも月が出た場合に備えて用意した1,000Wクオーツアークが点灯間もなく消灯ストール。

慌てて700W水銀灯で凌ぐ。

ただただ真っ向勝負してても勝ち目はないので、月を背後にした山肌を水平撃ちして移動していく月を追い掛ける方法を取った。

月さえ出てなければどこの屋台も100~200の普通種で溢れ、大忙しであったろうにその飛来はポツポツで、むしろエゾハサミムシが服の中に侵入しないように手で振り払い続けるのに大忙しという塩梅。

それでも侵入されて背中を挟まれたり、目や鼻の穴、頭に巻いたタオルの中にまで侵入してくるのでその臭いとともに気が狂いそうになる。

本日の勝負タイムは7時40分~8時10分くらいだろうと読んでいたので、一番距離が近い山肌にその時間帯が当たるようにライトを回していった。

8時ちょっと前か?まさにその時間帯に2♀が連続で飛んで来た。

もうここからは動かないであろうからアカエゾなどのセミ拾いを楽しむ。

疲れて椅子に腰掛けていたらすぐ側の草の中から子狸が顔を出したので『まだ早い!』と棒で頭を叩いたらどってんこいてた(びっくりしてた)。

9時頃・・・ヨコヒゲらしき飛翔体がフラフラと飛んで来てライト前ヒットした。

駆け寄るとヒゲナガでもイタヤでもなく紛れもないヨコヒゲ。

こんな月夜でも飛んで来るのね。

満足だ・・・早々に屋台を畳んで帰ることにした。

撤収用ライトを片付けて終わりと言う頃に子狸が我満出来なくなって飛び出てきて放置していたカブ♀にかぶりついていた。

それを食べて逞しく成長したまえ、さらばだ。

8月20日 終盤戦突入

 

コオロギの鳴き声が終盤戦を告げ、トラッパーの心に影を落とす・・・秋ですな。

二次発生の♂を捕獲すべく、雲が張ったこの夜に出かけた。

 

13日に確認した究極のお邪魔虫であるエゾハサミムシ・・・あれから一週間経ったので少しは終息しているかと期待。

姿を見掛けてから2~3日でピークに達し、一週間~10日ほどでほぼ姿を消す。

現場に恐る恐る近寄ったら黄昏飛翔するハサミムシを見掛けなかったので良し!と安堵してライトオンしたらどこからともなく押し寄せて来る大群!。

貴様ら待ち伏せしておったか!。

昨年は一晩でアースジェット3本は使い果たし痛い出費を見たので今年は忍の一字で手で振り払いながら耐えに耐える。

 

このところはシーズンイン時に姿が見えなかったノコギリ一辺倒、しかも♀ばかりになってきてる。

しかしその数は凄まじく、トータルで普通種100~200は当たり前でその内の70%はノコ♀か?という様相。

オニクワは一遍に出て来て今消えようとしている。

聞けば山の繁華街の街灯下はノコ♀で溢れかえっているとか・・・。

この夜の月は9時半頃まで雲がガードしてくれたので目論みの♂は採れなかったが2♀が早い時間に採れた。

また今年はヨコヒゲも当たり年みたいで各屋台にお目見えしている。

当夜も遅くまでやれば採れたかも知れないが明日手術で頬に筋の人のようなカッコイイ傷を付けてもらう予定(整形じゃないよ)なので10時には撤収。

撤収時に堪忍袋の緒が切れたのでアースジェット1本を使い切ってハサミムシを虐殺。

秋の蛾はまだ見えないがお楽しみはムラサキシタバ。

すぐに会えるさ・・・。

あと何回できるんだろうか・・・。

ライトトラップにおける発電機の使い方 し、知らんかった

 

インドコブラ氏のブログに良い記事がUPされていた。

ライトトラップに使う発電機のオイルはハイグレード過ぎるものは向かない(と言うかそれを入れたならオイルチェックはマメに行うべしということか)てなこと。

 

先日の大遠征でオラの発電機がスタートで故障し、ただの料理番と道先案内人で終了したと書いた。

当日持ち込んだヤマハ16に1,000Wクオーツアークを繋いで点灯させようとしたら球が暖まらない内にストールした。

この症状はオイル切れであろうと見てみたらやはりオイルが無くなっていた。

この発電機にはハイグレードのオイルを入れていたのだ。

以前使用していたホンダ16iは1,600Wを作り出せるはずが何故かクオーツアークとの相性が悪く、全国的にこの組み合わせで使用した人の発電機がオシャカになったと聞いてこのホンダの発電機を高校の同級生に売り払い、昨年新規に導入したものだ。

それを今期初めに使用前ハイグレードのオイルに入れ替えたのだが、昨年はシーズンが終わるまで充分に保ったのに今無くなるのはグレード高いと減るのも早いのか?と考えたところにコブラ氏の解説が載ってた訳。

まあ、オイル切れだから入れればOKと予備のオイルを車から降ろして注ぎ込んだのだが、ナンボでも入っていくので悪い予感はしていた。

注入口にまでいくら入れても達しないけどこれだけ入れれば充分だろとリコイルスターターを何回か引っ張ったらエンジンは掛かったものの、回転数が安定せず、排気口から白い煙を噴いていた。

そのうちに再びストールし掛けたところでエコノミースイッチに切り替えたら継続してエンジンは回ったものの、よっちゃんが排気口からオイルを吹いているとの指摘。

あかん、これ以上回したら完全に壊してしまうと停止し、当夜はただの料理番に成り下がった次第。

 

シーズンオフに発電機のメンテを頼んでいる腕利きのバイク修理屋さんに故障の状況を説明した。

以前からこのバイク屋さんに発電機というものは意外に部品点数が多いので本格的に故障したら買った方が安いものと脅かされていた。

まず、オイル切れさせているからメーカーも販売店保障も利かない。

バラしてみないと分からないが、まず間違い無くOリングはイカれているし、燃焼室にクラック入ってるかも?ピストンもいってりゃ全損かもよ?との声に『ウヒ~ッ』と悲鳴を上げる。

あんたがどんな使い方してるのか知らんけど話だけ聞いてりゃ発電機に相当けっぱらせた(頑張らせた)んじゃないかという気がするな~と言われた。

後日、バイク屋さんから電話で『ざっと見たところ5万円コースだな』との連絡が・・・取り敢えず全損は免れたか・・・。

故障理由に納得がいかない。

ねェ、オイル切れが原因なら安全停止機能が働くでしょ?なんでここまでの重傷になる訳?。

ホンダは安全停止機能付いてるけどこれ(ヤマハ)は付いてるの?。

そんな馬鹿な・・・(後に説明書確認したらちゃんと付いていた)。

他の主要因があってそこにオイル切れが重なってのことだと思うけどな~。

他の主要因?・・・何かオラ変なことしたか?思い浮かばない・・・。

 

やはり納得がいかず、練馬の御大に電話してかくかくしかじかと報告。

会話をしている内にエコノミースイッチを使っていると言ったら御大から『それライトトラップでは使っちゃ駄目なんだ!常識だよ!』と言われた。

ガビ~ン!。

常識って・・・ユーザーガイドブックにも書いてないじゃないですか!。

いや~俺も昔メーカーの奴を質問攻めにして知ったんだけど、それ使うと電気が荒くなって発電機も球も負荷掛かって下手したら寿命が半分になるらしいよ。

ドヒャ~!。

じゃあオラエコノミーにしながら電動チェーンソーで倒木ぶった切ってたし、毎度撤収時にブロワー使ってたんスけど?。

もっての他だねェ。

ヒデブっ!。

 

諸君!そういうことだ・・・。

オイルはメーカー推奨グレードで充分だし、仕業点検励行のこと。

エコノミーは使うべからず。

以上高い授業料でありました。

オープンライトⅡ】

 

ある種の昆虫が光に集まる『走光性』を持つということは相当昔から知られていたことでありましょう。

それを採集に生かしましょうというのは恐らくは蛾屋さんが最初に流行らせたのでは?と思っております。

微量ながらも紫外線を含んだ懐中電灯やその他の光源を利用し、後に発電機を使った蛍光灯や白熱灯やらとスクリーンを張ったセットに発展。

これらがクワガタの採集にバージョンアップした形で登場させたのが横浜(だったかな?)のS氏らで、オープンの水銀灯を炊くところから始まり、やがてスポラートに納めて集光される形の運用がなされるようになったんでしょう。

この時点が二十数年前のお話なのかな?。

この時代はライトトラッパーの数は微々たるものだったのでいつでもどこでもライバルがいなくてやりたい放題。

その頃のメソッドの一つに複数のライトの内一つを上に向けるというのがあったみたい。

理論的に言うと真上の空間が拓けてさえすれば立木やその他の障害物があっても遠くの虫に見えるから広範囲から集めることができるというものだったのでしょう。

オープンライトは全方向に光を放射するのでいちいちライトの向きなど調整する必要もなく、当時としては優秀な機材だったと想像できます。

この後にライトトラップに転用できるメタルハライドの光源や各種のスポラートも充実してきて光の方向性は限定されるものの集光による誘引距離の延長や光と影を作ることによる着地場所を設けることによる弾きの減少などへと発展してきて現在に至る。

 

そのオープンライトですが、このところまた使う人が若干ながら増えてますな。

どういう人が使っているかというと観察する限りでは

➀昔ながらのベテラン信奉者(ただし不勉強)。

②なるべく安価に始めたい、または良く分からないで始めた入門者。

の二つに分かれてるのではないでしょうか。

しかしながら、ライトトラップ愛好者が増えた現在ではトラッパーが密集する地域でのこのライトの使用は前記事に書いた通り迷惑千万。

採れる数もスポラートに入れた機材をちゃんと操れる人には敵いません。

今現在敢えてこのオープンのライトを使うとすればそのシーンは限られてくると思います。

それは

➀400W以内の機材なら半径少なくとも500メートル以上に他のトラッパーが居ない場所での使用(ガスや雲が低い場合はこの倍)。

②ガスッた時に誰も居ない林道などに入って使用する場合。

③付近に誰も居ない場所でクワガタ以外の獲物も視野に入れた採集をする場合。

つまり、現在では非常に使い勝手が悪い代物と言える訳です。

 

今、クワガタ採集シーズン最盛期の十和田湖にこれを持ち込めば大概の場所では他の採集者から白い目で見られることは間違いありません。

あなたも満足に採れませんし他者も採れなくなりますから・・・。

これを未だに使っている人・・・違う見方をすれば昔教わったスキルを頑なに守り続けている頑固だけれども生真面目な人・・・とも言えるのかな(でもやめてね)。

解説

 

8月13日にポイントDでやった人のセットアップが何故いけないのか分からない方もいるようなので簡単に説明致します。

河川に沿った山のポイントは強い風が影響しない限り基本的には上流から下流へと風が吹きます。

無風状態であっても水量が多いと水の流れが風を起こします。

このような場合、全てではありませんが基本的に虫は上流から下流へと流れていきます。

ですから上流から下流へと風が流れている場合はライトを1灯であれ2灯であれ上流側に向けるのがセオリーな訳です。

これが強い風で下流から上流に向かって吹いている場合は下流に向けても構いませんが全てのライトを下流に向けることで効率が上がります。

ただ、この方が炊いた場所の下流にはホテルがあり、宿泊客に迷惑が掛かる可能性がありますし、このホテルでは庭園をライトアップして美しい景観を宿泊客に楽しんでもらうのも売りなので、私はこの場所で下流に向けるのを推奨してません。

以上を踏まえた上で何故この方のセットアップがいけないのかの解説に入ります。

この方はスポラート入り400Wクラスをまず下流に向けている。

当日の風はノーマルな上流から下流へと流れる風でした。

ですから下流に向けていることによってせっかく上流から集めた虫を下流域に流してしまうのであります。

この風の場合は下流に向けてもすぐ近くにいる虫以外は飛んでこないのでデメリットの方が多くて意味がないものです。

次にこの方はスポラート入り400Wクラスを橋の奥、上流に対して左にも1灯向けていたそうです。

この場合も、もし風が少し強いと下流に流してしまいます。

更に、小さな山を隔ててこの奥に当日はチョコボール君が距離にして200~300メートル先にこの場所から見て背中向きにライトを炊いてました。

だから、この向きに当てられるとチョコボール君の屋台でも通り抜けを誘発されてしまうのです。

トドメの一番アカンのがど真ん中に設置したオープン(裸)の400Wクラスのライトです。

オープンのライトは全方向に光を当てることが出来ますが、集光しないので誘引距離は落ちるのと、落とし場所と虫が旋回できる広いスペースがあることが前提です(木や草に落ちてしまうのを覚悟で使う場合もありますが・・・)。

更にこのオープンライトは全方向に光を放出するので真上にも光が放射されます。

これによって少なくとも半径500メートルくらい、ガス気味や雲が低い場合は更に広範囲に渡って干渉の影響を受けて回りも採れなくなります。

よってオープンライトは狭い範囲にトラッパーが集まる十和田湖で使う代物じゃないってことです。

最後に・・・ライトトラップというものは光で虫を誘引する訳ですが、それを落とす(着地させる)為に陰を作ることも重要なのですが、この方のこのセットには陰が無いでしょう?。

この方の意図は全方向の虫を自分の所に掻き集めてやろうということだと思いますが明かりを炊いておきながらあっちに行けというセットになっているとお分かりいただけるでしょう。

オラ達はこのようなセットをホイドセット(ホイド=津軽弁で乞食のこと)と呼んでます(笑)。

何をどのように使うかは基本的に自由なものですが他人に迷惑を掛けるのだけはやめていただきたいと思います。

10年やってても虫や道具の使い方のことを全く勉強してないとこうなるという見本ですね。

トドメを差しましょう。

この夜はこの方の場所も普通種なら300頭来てておかしくない夜でしたが、ズバリ!オラの予想では50頭いったら御の字でしょう。

そしてオオクワは来ない!とは断言できませんが採集率はかなり低いのと、多分この方の採集歴においてオオクワの♂はかなり少ないと思います(このやり方で一番逃げるのがオオクワ♂だからです)。

 

追加編集

当記事を見たチョコボール君から情報提供。

この方の屋台を尋ねたA君によれば後にオープンライトを三つ追加していたそうです(合計オープン4つ、スポラート付き二つ)・・・この方に付けてあげる薬と処方箋が見当たらない・・・)。

更にオオクワはゼロで普通種は30頭前後。

丁度A君が見てたら大型ミヤマが旋回して下流方向に逃げていったそうであります南無阿弥陀仏・・・。

8月16日

 

実は多忙で亡父の墓掃除にも行ってなかった。

お詫びしながら雑草を抜き、除草剤を振りかけ、花を献じてお菓子とビールを供え、線香をともして墓を磨いた。

 

夕刻、T島君から電話で来てますか?とのこと。

この大雨の後に入ったんかい!水量の多い場所に近づくなよと忠告した。

また一人クワバカを誕生させてしまったのだな。

湧水館の裏を熊が歩いていたと言っていたが今年は本当に多いな・・・。

個体数が増えて弱いのと若いのが外へ外へと締め出されているのかも?。

 

13日の話だが、敬愛する鉄砲撃ちK氏の自宅を昼前に訪ねた。

先日の物々交換で手に入れた特大の姫鱒を食べて貰おうと伺ったものである。

まあ入りなさいと家の中に招かれ、雑談をしている内に先日の熊と戦った話をしたら、『その話しを頂いてもいいですか』と言われた。

何のことかと思ったら、害獣駆除のハンター育成の為にK氏は北里大学でハンター養成の特別講師として学生に指導しているらしく、その講義で防御の材料として学生達に熊スプレーの効果や使い方を指導したいという趣旨だった。

実際に最近こんなことがあったと説明に使いたいということだった。

どうぞ遠慮無くお使い下さい。

年に4~5頭は熊と遭遇すると言ったらK氏は厳かに語った・・・。

熊は我々の前には絶対に姿を現さないんだよ、殺気が出ているのかねェ・・・。

オラもまだまだだな・・いずれは殺気だけで熊が近寄れない存在になりたいものだ。

8月14日レアポイントにて

 

よっちゃんとあわよくばキンスジコガネに塗れたいとオオクワのレアポイントに。

頭の上にも服にもキンスジコガネをしがみつかせてタコ踊りがしたいんじゃ!(変態ですかって?当たり前田のクラッカー)。

汗だくになりながら荷揚を完了し、準備を整えてたら何と下流からライトオンされてしまった。

今更移動もできないが下の人も自分の上に来るとは思ってなかったでしょうな。

こちらもライトオン!。

が、しかし・・・飛来した虫が全部案の定下に吸われていき、ライトの前に虫が溜まらない・・・あかんわコレ・・・。

おまけにここは乾きやすいらしく湿度が70%までしか上がらない・・・再びアカンわコレ・・・。

だが、やっている内に下の人が諦めて消して移動してしまった。

チャンスじゃないの~♪。

湿度が上がらない割には普通種が来るようになった。

これは定番場所に入っている人は確実でしょうな。

ここはタイミングと条件が合えばキンスジで溢れる光り物が好きな人にとっては溜まらない場所なのだが一匹も来ない。

タイミングがずれたのか湿度なのか・・・盛り上がりのない採集が続く。

段々と飽きてきてよっちゃんのお土産にするセミを掻き集めようと乱れ撃ちしてたら渓流を挟んだ真横の林から何か飛び出して来てライト前ヒットした。

よっちゃんが『あっ!オオクワ!逃げる!』とダイビングキャッチし、間一髪でタッチアウト!。

オオクワ♂だった。

ここの♂はオラも初めて拝む。

小さいが少なくともここ5~6年はここの♂が出た情報はない。

汗だくで道具運んだ甲斐があった・・・感謝。

 

チョコボール君から連絡があり、お化けのようなコクワが採れた、横幅も半端無いとのことだった。

更にこちらが屋台を畳む頃、オオクワの大歯が来た!と興奮していた。

11時頃だったので???と思ったが見に行く途中で謎が解けた。

彼の上流の小場所で誰か炊いている・・・と思ったらさっきオラ達の下に入って途中で移動した人がやっていると思われた(スポラートからでている光が全く同じだったから)。

チョコボール君の場所に到着、早速お化けコクワと大歯のオオクワを拝ませてもらう。

お化けコクワ・・・うん!見事な個体だ!ピカピカ二次発生の大型個体・・・しかし50㎜前後だね(夜、現場で見るドルクスは何故か5㎜UPするのよ)。

次に大歯オオクワ・・・これまた見事!ピカピカ二次発生の個体・・・しかし残念ながら右アゴの先端が折れていた。

ケンカ傷は見当たらないのでウロに入ろうとしてライバルに敗れた際に折れたのか?。

残念と書いたが標本屋なら間違い無く残念と言うだろうがオラはそれほどでもない。

これもまたWDの明かしと思えば愛おしい。

何より個体ががっしりタイプであることが青森物としてはちょっと珍だと思う。

翌日に大御所にこの報告をしたらこれはかなりの確率で着地の際に折れたのだろうという見解(出たての個体ほどよく起こるとのことになるほどと納得)。

で、この♂なんだが、多分だけど先の途中移動した人が上から引っ張って下流に弾いてしまった個体と思う。

その人の光の当て方が下流に流すやり方をしていたからだ。

チョコボール君にとってはラッキーであったと思われる。

おめでとうござる。

8月13日 お邪魔虫登場!】

 

前夜からドカンと寝た。

まだ少し疲労は残っているが大分楽になった。

ならば久しぶりにホームに戻るかと十和田湖へ。

遠征組メンバー中の約5名がそのまま十和田湖へなだれ込んでいる。

民宿で知人と歓談していたら6時になっていた。

県外遠征組も多数来ているので今からだと場所は空いてないはず。

まあ、それなら秘密の秘境に入ればいいやと出発したが何故か一番得意な場所が空いていたので即入座。

秘密の秘境は標高が高く、当日は空がピーカンだったので放射冷却を避ける意味もあった。

車を降りた瞬間にムムムッ?と気付く。

エゾハサミムシが黄昏れ飛翔していた。

『出た~っ!』。

臭い!うざい!痛い!の三拍子揃った究極のお邪魔虫ついに登場!である。

しかし、こいつが出たならばオオクワの♂には数日以内に会えるだろう。

車の奥から新品のアースジェット3本を降ろして準備する。

条件は申し分なしなので本命はまず間違い無く採れるはず。

 

準備していたらチョコボール君から電話連絡。

なした?(どうした?)と聞いたら、彼はポイントKに入座していたがその側のポイントDに入っていた県外遠征者の道具立てがあまりに酷くて干渉必至なのでお願いに行ったが全く聞く耳を持っておらず、喧嘩になりそうだったので止めたとのこだった。

詳しく聞いたら、狭い橋の上のポイント上に400Wクラスをまず二つ。

その一つは下流に向けており、もう一つは橋の奥に向け(この方向にチョコボール君が入っている)トドメに三つ目の400Wクラスをオープンの裸のままで橋のど真ん中に配置してたとのこと(素人か?)。

こんなことされたら本人は勿論のこと回りが全員採れなくなる。

チョコボール君が注意に行くのは当たり前と言える。

が、このオッサンは

➀俺のやり方でやらせろ。

②青森は初めてで今夜しかやらないからこれでやらせろ。

③俺はこのやり方で10年採ってて問題無い。

の一点張りだったとのこと。

著名なトラッパーもこのやり方だと自分も採れなくなる上に回りに迷惑掛けるからと言ってますと進言してもそんな奴俺は知らないと言い切り、段々語気が荒くなってきたのでこれ以上言っても無駄だなと止めましたとのことだった。

オラはそれでいい、何者か分からないからケガでもしたら大変だと告げ、車の車種とナンバーだけ控えておけと命じた。

県内にも馬鹿者はいるが県外組は特に道具立てがおかしい人が多い。

こんな人には来て貰いたくないし、到底歓迎できない。

今度来年にでも同じ人物が来たら、この業界のブラックリスト筆頭Kの時と同じ手法で撃退してやろうと思う。

それにしても10年の経験を持つベテランと言えるキャリアを持ちながら、他人より明らかに収穫が少ないと気が付かない脳足りんなんだろうな。

いや、脳が足りないから人の忠告も理解出来ないのか・・・そうか。

 

スタート!。

徐々に普通種が集まり出す。

これは普通種も相当来るだろう・・・。

だが、完全に陽が落ちたら気が付いた。

空全体が月も無いのに明るくなってる。

上に向けてる訳ではないが、相当数のトラッパーが近くで炊いている!。

にも関わらず普通種は順調に飛来してきているがこういう時は本命は厳しくなる。

一番惑わされるのがオオクワだからだ。

普通種は300を超えたが本命は9時頃に1♀来たのみだった。

この条件とタイミングなら2~3はいってなければおかしいはず。

やがて隣町に入っていたJ・N氏から電話でオラのラインにオラ以外に5名入っており、その一人がオラのすぐ上で炊いているとの情報をくれた。

入る場所がないからだろうが、一車線の路上では炊いて欲しくない。

その内に苦情に変わること必至だからだ。

今夜の空はピーカン。

夜中の二次飛翔は期待出来ないものだが、真上のトラッパーが諦めて屋台を畳んだ瞬間にチャンスがある。

疲れはまだ残っているけど遅くまでやるか・・・根性勝負だな。

遅くまで頑張っても来るとは限らない・・・何か頑張る動機付けとして別な理由が欲しいな・・・そうだ、飛翔時間帯が遅いヨコヤマヒゲナガを採るのだということにしよう!と決めた。

 

10時過ぎ、オラの屋台に誰か来た。

車のライトが近寄ってきた(J・N氏かな?)。

見知らぬ二入の男が歩いて来た。

今晩はと言うのでオラも今晩はと返した上で『どちら様?』と聞いたが答えない。

『何かご用ですか?』と聞いたが『オオクワ採れてますか』と答える。

少し会話を交わしている内に『俺は八戸の人間でこっちは東京から来ている』とのことだったが、オラが聞いているのは八戸の誰で、何の用でここを尋ねているのかということなんだけどね・・・。

見学させて欲しいとか言えば断りはしないんだがちょっと失礼な人だなと思った。

『昨夜ウチの若いのがここに入ってオオクワ採ったんだよ』という言葉にピ~ンと来た。

だからそれがどうしたの?その次の言葉が欲しいんだけど聞いても答えないんだろうな。

昨夜仲間がここで採ったと聞いたので良い場所なのかなと見たくなって来ましたとでも言ってもらえればそれなりの対応をするものを・・・。

『何匹採れたの?』と聞いてきたが段々腹が立ってきたので『それなりだよ』とややぶっきらぼうに答えた。

ここで、ライトの方向を微調整して元の位置に戻ったら、信じられないことにこの二人勝手にライトに近寄ってハンディライトをライトの回りや脚立に当て始め更に驚いたことに他人の屋台の虫を弄りだした。

『ちょっと!勝手なことしないで下さいよ!』と言ったらそそくさと消えて行った。

この常識からはずれた言動と行動・・・知っているある人物と似ている。

先のウチの若い者が・・・という発言・・・そのある人物と同じ仲間のTという男がこの人なんじゃないかと気が付いた。

気が荒い人物と聞いているがこちとらも同じ。

30代の頃にある事件がきっかけで我満することを覚えたけどもう少しでキレるところだった・・・。

なんて変な奴が集まる夜なんだろう。

 

11時頃、衰えていた普通種の飛来が急に上がる。

ムッ?確認の為に光軸をずらしてみたら上の明かりが消えている。

上の人が観念したな!ここからの20~30分が勝負だ!。

すると・・・普通種に混ざって予測通り2♀が来た。

狙い通りの展開に少し腹の虫が治まる。

ここからは気楽なものよとノホホンと続行していたら左手にはめていたブタ皮のグローブに何か虫がしがみついていたので右手で払おうとしたら長いひげが見えた。

『えっ?嘘だろ?』しかしそれは紛れもないヨコヒゲだった。

前夜まで使っていたグローブが大分汚れたので新品と交換していたのが反射で功を奏したのかも知れない。

12時・・・ここらが潮時であろうと撤収開始。

チョコボール君に連絡したらやはり彼はDのならず者のせいで仲間は皆採れたのに彼はスコンクを喰らったとのことだった。

そのならず者も別な仲間に偵察させたら案の定採れてなかったらしい(当たり前だろ!10年のキャリアは何だったの?と言いたい)。

自分のやり方でやりたいという気持ちは分かるよ。

でも人に迷惑掛けてもはないんじゃないの?。

人間は社会性を持たないと生きていけない生き物でしょ。

どうしても自分のやり方を貫きたいなら誰もいない場所でやりなよ。

ライトトラップはどこでどんなやり方をしてもいいんだと主張するなら次回はオラ達で囲ませて貰いますよ。

8月12日ど根性の遠征二日目

 

早朝5時に目が覚めたが、連日の寝不足で頭が朦朧としている。

やがてJ・N氏が起きてきたので歓談。

4人用のコテージとテントと車中泊に分かれて寝ていたのだが朝食は虻がうるさいのでコテージでとると決めていた。

コテージには若者4名を詰め込んでいたのだがちょっと覗いてみたらA村君がうつぶせになって寝ていた。

枕に顔を埋めて寝てたので『死ぬぞ、オイッ!』と声を掛けたが微動だにしない(もう既に死んでいるかも?)。

太っているから仰向けに寝るとお腹の肉の重量で呼吸が苦しいのかも知れないが枕に顔を埋めても呼吸は苦しいと思うゾ・・・。

7時ちょっと前、コテージの若者を叩き起こし、朝食の準備。

以前から欲しかったイワタニの2バーナーガスコンロで調理。

火力が強いのですぐにお湯が沸く(買って良かった~)。

ここからは各自、自由行動となるのだがオラの地獄の採集は実はここから始まる。

一番先に出発してまず十和田湖に行き、元民宿の経営者であるオヤジとそこで物々交換をしてから青森の自宅まで戻り、その交換物を冷凍庫に入れてからまた遠征先に戻って採集続行!という狂気の行軍。

先日熊と戦ったポイントでフィニッシュ君と実験を兼ねながらの採集を行い、幻のオオクワを狙うという強行軍。

3時間掛けてまずは十和田湖を目指すが、途中で2回ほど気絶しかけた・・・。

青森の自宅冷凍庫に無事交換品を収め、いざ出発。

フィニッシュ君から途中で連絡が入り、彼もあまりに眠くてだるいので一旦自宅に帰り、シャワーを浴びて仮眠し、青森空港付近を走行中とのことだった。

オラより30分は先行している訳だ。

先に着いたら準備して待っててくれと伝えて電話を切った。

現場着、フィニッシュ君が居ない・・・。

先日の黒いマサルのママに復讐されて食われたか・・・にしては車もいない。

取り敢えず準備を・・・と支度してたら彼が現れた。

オラと自分の為にとすき家で牛丼を買ってたらしいが遅刻の理由はそれだけではあるまい。

ささやかな彼の気遣いにちょっとうかつにも感心。

 

ライトオン!。

気温・風は問題無かったが、前夜と同じくここも湿度が70%から上がらず乾燥していて、普通は普通種すら飛ばないはずである。

だが・・・普通種はやはり300ほど飛んで来た。

これは近くにもの凄い数がいるということを示している。

 

本命はやはり採れなかったが実験もできてお土産は確保したので非常に楽しかった。

 

さあ、帰ろう!と移動を始めたら連日の疲労が噴出し、眠くなってきたのだがこの後で一気に目が覚めることになる。

順調に山道を走行していたのだが、先導していたフィニッシュ君の運転が急に乱れ始めたのだ。

『野郎!眠り始めたな!』。

40分走った林道の終点にあるキャンプ場まで辿り着いた時にパッシング+クラクション+ハザードで強制停止を掛けたのだが、後のインタビューでは彼はこのことに全く気が付いてなかったらしい・・・。

彼を一旦車から降ろし、歩かせて様子を見る。

ここには彼にとってのカンフル剤である『モンスターエナジー』を自販機で売っているはず。

見つけて購入。

彼が手に持っていたジュースを奪い、これを飲め!と命ずる。

駄目だったらここで寝ていけと言ったが彼は大丈夫と車に乗った。

するとドリンク効果か運転がまともになりだしたので一安心したが、問題は青森空港に通じる路線だ。

再びこのあたりで寝そうな気がするし、ここはトラックが夜中に多いので気を抜いてはいけない。

案の定この路線に入ったら再び運転が乱れ始めた。

トラックの対向車が近づいてきてるのにセンターラインを割ったりする。

危ない!とクラクション計5回、パッシング4回ほど送り、警告しながらの走行となったので自分の眠気はどこかに飛んでいた。

無事に帰宅して酒を呑み始めたらいつの間にかその場で寝ていた・・・。

狂気の数日、これにてフィニッシュ!。

 

8月11日大遠征!】

 

ゲルマン人の大移動か?という人数でエルドラドを攻める!という日。

尻尾でハンドルを操るというキツネを先頭に先発隊出発!・・・のはずがこのところの寝不足で頭がボ~ッとしてて出遅れた。

J・N氏らに先発隊を交代してもらい、やっと探し当てた宿泊場所で全員集合。

町に1軒しかないスーパーで買いだしを済ませてからミーティングにて各自の入座を決め、パッとサイデリアに出発!。

オラはよっちゃんと組んである川の上流域に突入したのだが、まさかのマシントラブルで発電機が動かなくなった・・・予備の発電機はフィニッシュ君に貸してしまったのでお手上げ!。

更に今期から本格参戦のT島君が指定したポイントと違う場所に入っていることが判明。

よっちゃんをオラの下流で屋台を出していたJ・N氏に預けてT島君の救出に向かう。

その途中で蛾のように彷徨うチョコボール君らを見掛けたが、どこも湿度が上がらず乾いていて苦戦中とのことだった。

T島君を正規ポイントへと案内したが、ゴールデンタイムは過ぎていたので期待は持てず・・・場所を覚えることで良しとしてもらうか・・・。

オラは何もすることが無くなったので宿泊場所に戻り、総料理長としてちゃんこ鍋とカレーを煮込むことにする。

この日だけはライトトラップの数が十和田を超えたであろう・・・。

やがて続々とトラッパー達が戻って来たが、どこも乾燥もしくは低温で12人全員打ち首!という結果になった。

後はひたすら楽しく飲み食いするだけよ・・・。

 

8月10日

 

台風の影響で強風が吹くであろうと諦めていたのだが、風が急激に落ちて来たのと熊スプレーの自爆テロ男である埼玉のO君から数年前の土砂降りで崩壊した林道が直されてましたよの一言で現場へ・・・。

おおっ路面の半分が崩落して渓流に落ちてた場所が見事に補修されている・・・どころか以前より2メートル近く広くなってステージのようになっている!。

この辺りのポイントはオオクワが出る確率は高くないが、時節柄キンスジコガネに塗れるチャンスである。

塗れさせていただきましょう!と当夜の屋台はここに出すことに決めた。

しかしキンスジコガネに塗れて悶えるという夢はライトオンと共に現れたガスで遠い彼方に・・・。

酷いガスだというのに普通種はそこそこ数が来た。

ガスに強い4箇所では大変なことになっているだろうなと想像していたがやはりその通りでチョコボール君のところは200匹以上の飛来と格闘中と連絡が入った。

採集中に4組の人がオラの屋台に近寄ってきてはそそくさと消えた。

多分明かりが見えたので場所の偵察に来たのだろうが挨拶も無しに覗き見されたようで気分が悪い!。

オラは覗くのは大好きだが覗かれるのは大嫌いなんじゃ!。

結局本命はおろかキンスジの1匹も来ず終了。

神も仏も存在しないし双子山親方は甘くない!と知らされた。

ぱっとサイデリア

 

県外からの遠征組が押し寄せるこの頃。

青森の爆弾魔一味とその仲間は秘境へと旅立つ。

獣と精霊が支配する深山で総勢11名でぱっとサイデリアしちゃおうという訳。

という訳で11日~12日は休店になります。

買ったのね

 

キツネなのに猪突猛進型の採集をするフィニッシュ君・・・熊スプレー買っちゃったみたい・・・ウフフ。

 

大事なことを書き忘れていた。

今回の熊との遭遇前に現場で発電機に給油し、少しこぼしていたのだ。

知らない人も多いかと思うが、熊はシンナーだろうがガソリンだろうがペンキだろうが揮発性の匂いが大好きなのであります。

この匂いに惹かれてついついやって来た・・・可能性大でありますので、皆様も給油はお出かけ前に・・・を心がけて下さいませ。

 

大好物の匂いに誘われて来たら酷い目に遭わされて・・・再びまみえることがあれば『すまん!俺が悪かった』と謝らねばならぬ。

しかし、オラに敵意を向けたら・・・てなもんや一本槍で刺し殺して胆のうを抜いてやる!。

熊スプレー他

 

早速問い合わせが来たので神器の解説を・・・。

オラが使った熊スプレーは『カウンターアソールト』と言う商品名で元祖熊撃退スプレーと注釈が書いてある(笑)。

アメリカ森林警備隊も常備という代物だが、北海道のヒグマをも凌ぐグリズリーなどの撃退用だから月の輪熊なんぞ目じゃないと思われる。

この中身は対テロリスト制圧用を強化したようなもの(老人・病人・子供なら下手したら死ぬかも?という代物)とも聞いたことがあるから半端無い。

ここで一つ訂正を・・・。

前記事で射程距離9mと書いたが、無風時なら10mらしい。

とにかく強力である。

価格が高いのがネックであるが(ネット通販で8千円くらい、オラは青森市内のアウトドアショップで9千円ちょいで購入)高いだけあって誤爆防止の安全ピンが夜光仕様になっている。

実戦を考えると別売りの腰にぶら下げるホルダーも必要。

が、これがまたぼったくり価格なのでドリンクホルダーで代用品を捜した方がいいと思われます。

オラと同じ万歳アタックの突撃型採集をするフィニッシュ君も早速アマゾンかなにか検索して導入を検討しているみたいです(買いなさい!ホレホレ)。

 

次が、火炎放射器にと書いた殺虫剤なのだが、オラのはフマキラー『ハチ・アブ・バズーカジェット』という商品名で、プロ用、巣ごと撃滅&行動停止、巣作り阻止効果1ヶ月という恐ろしげな歌い文句が飾られている。

これも訂正だが、無風時なら12メートル飛ぶそうな。

この商品、改めて見てみたら噴射口がプラスチックで覆われており、火炎放射器に転用などとんでもなかった(必ず焼ける!)。

慌ててこっちを火炎放射器にしてたら自爆してたね。

初めてやる場所でのライトトラップ時、付近にスズメバチ類の巣がないとも限らない。

事実、盟友であるJ・N氏はチャイロスズメバチに襲われて一晩悶絶し、翌日病院で手当を受けた(しかしその晩に復讐に出かけて巣ごと殲滅させたらしいからこの人もただ者ではないね)らしい。

時折蜂の偵察隊が飛来するくらいならアースジェットでも対応可能だが、大編隊による突如の総攻撃に備えての備品として導入したものである。

この商品なら四方八方に噴射して撤退までの時間を稼ぎ出せると踏んでの採用というわけです。

備えあれば憂いなし・・・(買いなさい!ホレホレ・・・)。

8月4日 FH鈴木ついに熊と対決す!何と衝撃の1R.TKO勝ち!】

 

西に向かった・・・。

ホームも気に掛かるけど、こちらの方が当夜は目がありそうだという他に、やはりオラを誘う何かがここにはある。

途中小雨が降ってきたりしたけど、な~にオオクワ目指すならそんな時もいいものよと意に介さずにズンズン進む。

いよいよここから核心地に突入と標高を上げていったら何かの獣が3頭草むらに逃げ込むのが見えた。

近寄ったら猿の群れだったが、逃げ遅れて赤ちゃんを抱いた雌が突如現れた車に驚いて固まって動けなくなっていた。

どれどれと車を停めて『俺にも抱っこさせなさい』と近寄ったら慌てて逃げて行った。

これが獣の本来あるべき姿である。

この後あんなことが待ち受けていようとはこの時点で思いもよらなかった。

 

秘境の道路工事で交通が制限されている橋のポイントへと現場着。

装備のあらかたを車から降ろし、椅子に腰掛けて暫しまったりと時合いを待つ。

何かの気配に気が付きふと来た方向を見たら『黒いマサル』がこちらを見ていた。

ザギトワのとこのより大分大きいそれはまぎれもなくプー太郎だった。

ここはオラが占拠しておる、大人しくあっちに行きなさいとたかをくくっていたが、何とこいつ橋を渡ろうとゆっくりと近寄ってきた!。

『嘘だべ!』今まで熊とは年間4~5頭とは遭遇してきたが、全て逃げるかこちらに無関心で通り過ぎていくものばかりだったから初めての状況。

この時点で熊との距離は40~50メートル?。

慌てて車に乗り込み、急いでエンジンを掛けてギアをニュートラルに入れてエンジン空吹かし&クラクションを鳴らす。

が、オラの愛車タウンエースのクラクションがこれまた情けない音で『プア~ンプア~ン』としか鳴らない。

熊は一旦立ち止まったりはしたがやはりゆっくりと近寄って来る。

何て奴だ・・・。

ママから二本足で立つ動物(人間)と鉄の匂いと音のする四角い箱(車)とパソコンのF5キーを尻尾で叩きまくるキツネ(フィニッシュ君)には近寄ったら駄目ですよ!と習わなかったんかい!貴様~!(人間界も自然界も家庭内教育がなってない!)』。

あ~やっぱり車に拡声器を付けて効果的な音源を用意しとくべきだったか。

効果的な音源?

➀暴走族御用達『ゴッドファーザー愛のテーマ』。

②上記同『4連ホーン、パパラパ!パパラパ!』。

③救急車の音『ピーポーピーポー(因みにこの音の発明者はイギリスのモーリス・ピーポンという人なそうな)』。

④右の人の大合唱『北方領土返せェ~!』。

何か武器は・・・。

この日の為に積んである伝家の宝刀『てなもんや一本槍』は・・・検問に引っ掛かったらことだと車の最後部の奥に隠してある。

今から降りて組み立てている暇は無い!。

他の何か・・・あった!。

前回の研修採集でもしやに備えてディパックに詰め込んだ熊スプレー(9メートル噴射)とスズメバチジェット(11メートル噴射)そして何故か積んであるチャッカマンロングノズル!を後部座席に積んであるのを思い出し、たぐり寄せた。

車で体当たりも考えたが、反撃に遭って壊されたら溜まらない。

そして降ろした道具の中のスポラートに入ったクオーツアークはもう手に入りにくい貴重品・・・これを壊されでもしたら発狂する!。

どちらで戦うか?熊スプレーでいこうと決めた。

オオタニる(*過去記事参照:熊スプレーによる自爆テロ)と困るからまず車の換気ベントを締め、窓を半開にして射撃体勢に入る。

射撃後の液だれでの自爆防御の為にタオルをお茶で湿させて準備完了!。

熊は時折立ち止まり、首を振りながら匂いを嗅ぐ素振りをしながらも近寄ってきた。

10m、8m、6m・・・5m以内の射程距離に入ったら攻撃!と決めた。

5mまで来たら橋の脇を歩いていた熊が道具か車の匂いに興味を示したのか寄ってきた・・・車の右斜め前方4m・・・『て~っ!(撃て~っ!)』。

乾坤一擲!ブシュ~ッ!と発射したら顔付近にモロに当たった。

熊は『グワ~ッ』みたいな悲鳴を上げて顔を前足で掻きむしるような仕草と共にゴロゴロとのたうち回り、すぐに猛ダッシュして橋の欄干に激突!。

その後来た方向にもの凄い早さで逃げ去った。

『どうじゃ!ワシの勝ちじゃ!』。

すぐさま車のエンジン空ふかし、クラクション『プア~ンプア~ン』そしてこれまたディパックに何故か積んである百均爆竹20連発×2を爆発させた。

奴の小さな脳味噌に人間の恐ろしさを音とともにすり込む為である。

勝負は圧勝で決まった・・・。

立ち小便で厳かに勝利宣言!。

 

7時半・・・何事も無かったようにトラップ開始。

一応奴のモンスターペアレントママが復讐に来た場合に備えて『てなもんや一本槍』他の武器を備えておき、線を繋ぐまでの間、突きの練習をしてたら汗だくになった・・・。

気温22度、湿度85%、風は無風に近い向かい風・・・今までここに来ても中々整わなかった最高条件だ・・・もしや・・・もしやと期待が高まる

1,000W×2灯はオラの備品では一遍に点灯できないために片方から順番に点灯していくのだが、最初の1灯がまだ暖まらない内にアカアシ♀、続いてコクワ♀が飛来する、うん行けそうだ・・・。

2灯が暖まり、全開になったら大変なことが起きた。

クワガタシャワー!かつてないクワガタの土砂降り!。

拾っても拾っても拾いきれない・・・。

これは300匹というレベルではない。

お土産のセミも来るから体育会、全力疾走!。

あっという間にQボックス20がクワガタで埋まっていく。

前回は8時半から急に飛来が衰えてきたけど今度は止まらない。

コクワも相当数来てる他、新しい大型の♂が混ざる(もしやもしや)。

9時過ぎ頃には一つ目の強制収容箱がパンパンになって入らなくなったので更に少し大きめの強制収容箱を用意(もう400頭はいってるはず)。

二つ目の箱に更に100頭以上は入ったと思われる頃に小雨が降り始めたのだが、それでも飛来は止まらない。

10時近くになったら雨が本降りになってきたので1灯を消して車のハッチバックを利用した雨天仕様に変更。

飛来は大分衰えたがそれでもまだ来る。

もはや雨でパンツまでグショ濡れ、強制収容箱の中は阿鼻叫喚の呈をなしている。

雨がかなり強くなってきた10時20分、本命はやはり現れなかったがここで終了となった。

この地でコクワの二次発生が始まったとするならば、一週間以内にまたここに来なければならぬ・・・上等じゃないか!。

次回、もしくはその次が決戦かもしれない・・・。

普通種は最終的に二箱目の半分近くまで埋まった。

多分600頭を超えたと思う。

過去最多のお祭り騒ぎであった。

次回は酷い目にあったからプー太郎は来ないだろうけど、もし来たなら、てなもんや一本槍で突いて『井上真改研ぎ立てよ(鬼平犯化帳参照:長谷川平蔵の愛刀)』と呟いてみたい(多分逆襲で死ぬね)。

 

せっかくなのでフィニッシュ君に店に来てもらい、パンパンの方の箱を撮影してもらった。

下の画像がそれです。

これはある民宿のオヤジが欲しがっていたのでプレゼント予定。

暴れて傷付け合うので冷蔵保管してますが、仮死から解けると全個体が暴れて足を踏ん張るので蓋が閉まらなくなります。

 

編集後記

今回は熊スプレーで車内から狙撃したので液だれで自爆しないようにと発射後即にお茶で湿らせたタオルで覆ったのですが、それでもそこはかとなく自分にも効きました(カプサイシン半端ないです)。

オラのスプレーはランクが下の方ですが、やはり9メートルも飛ばせるのですぐに中身が無くなります。

よっちゃんによればまともに噴射できるのは2回までだそうです。

スズメバチジェットはチャッカマンロングノズルで点火して火炎放射器に変えて月の輪熊をヒグマに変えてやろうという目論見ではありましたが、11メートル噴射の強力タイプでテストもしておらずあまりに危険な為使用致しませんでした。

よい子も悪い子も決して真似しないで下さい。

バカの三要素を全て兼ね備えている大馬鹿者が自己責任の自爆覚悟で緊急時に使うか?という代物です(下手したら大爆発しまっせ)。

 

今回の黒いマサル君は推定3~4歳。

恐らくはこの春に親から一本立ちしたばかりゆえに好奇心が旺盛なのと経験値が足りないので近寄ってきたものと推測しております。

 

                                 クワガタ丼(超大盛り!)

 

2次発生

 

新潟や山形などでは既にオオクワの二次発生が始まったようだ。

青森もあと少し・・・かな?。

汝オオクワに魅せられし者達よ、雨が降ろうと風が吹こうと通いなはれ。

緊急情報が寄せられた

 

県外の知人から十和田湖にて路上のライトトラップにより車同士の衝突事故があり、ライトを炊いていた者は『あなたがよそ見運転していたからだ』と主張。

運転者は『あなたの光で目が眩んで運転を誤った』と揉めたとのことだった。

これを受けて十和田湖でのライトトラップを禁止する動きが既に始まったとの情報であった。

何だって?そんなバカな・・・トラップポイントに野糞を垂れただけで誰の仕業だと騒ぐ青森でそんな事故が起きたらオラ達の耳に入らないはずはないんだが・・・。

早速最寄りの隠密同心二名に調査を依頼した。

依頼後ものの十数分で隠密同心IKから調査報告が上がってきた(青森の隠密同心は仕事が早いぜ)。

然るべき所に確認したが事故の形跡もトラップ禁止にする動きも確認出来なかったとのことであった(あ~良かった)。

 

しかしながら、確実に言えることが一つある。

路上付近でトラップをする際には必ず遮光をするようにと度々訴えてきたが、やらない人が少なからずいること。

そして今回得られた情報の中で、ライトトラップを路上でやるのはうざったいし、危ないという意見の中に十和田湖も挙げられていたということだ。

恐らくは業務として車両を運行している方達の中からこういった声が上がっているものと思われる。

自分のライトは50Wだから大丈夫なんて考えは通用しない。

光軸を真上か真下にずらすだけでは不十分と考える。

完全に向きを変えるかやはり遮光するのが最善策と思います。

以上緊急報告でした。

7月28日ホームの様子

 

このところホームである十和田湖周辺でオオクワを得ても以前ほどには心が躍らなくなってきている自分がいる。

採れるタイミングと条件にやればまず当たり前に採れるというのは始めた頃なら考えられなかったことだが、逆に興奮して帰りの運転がおかしくなるほどの感動は今は無い。

勿論オオクワを含めた昆虫採集は未だに楽しいし、オオクワが来ればやはりその都度喜びはある。

商売が絡んでいることが鬱陶しい時もあるけどこれは生活の糧だからしょうがない。

そんな今は十和田湖以外の採集に注力しているところ。

隙あらば出かけていつか難攻不落の城を落としたい。

 

28日は仕事の都合上遠くには行けないが久々に雲が空を覆ったのでホームの現状を探りに行った。

現場着にて気温25度、湿度70%。

湿度は陽が落ちれば上がりそうだが気温がチョット高すぎる。

スタートでどのくらいになるか?。

いつもより出発がかなり遅かったのだが満月を警戒してか予想よりは混んでなく、ポイントにはすんなり入れた。

スタート、気温24度、湿度80%。

ホームもアカアシが多くなってきたが、ピカピカの小さい♂が多く、アカアシの大発生にはまだ至ってないと見えた。

あと数日というところか・・・。

ひまわりの種と言われている蛾も発生ピークを過ぎたと見えてかなり数が減ったようだ。

ミヤマのスレ個体が混ざり、今年あまり数が見られなかったノコギリも来るようになった。

うん、今年はオオクワの一次発生ピークがまるで見えなかったのだが間違い無く終わっていると確信。

いつの間にか静かに終わっていた訳だ。

十和田湖周辺は今オオクワのエアーポケット、端境期に入っているだろう。

越冬物と一次発生でウロに入れなかった♂の殆どは既に自然界に陶太され、ここから二次発生までは産卵行動終期の一次発生♀の生き残りが採れるかというところ。

オオクワが欲しければ条件のよい時に鉄板ポイントに入れば望みはあるだろう。

が、傷物の産みきった抜け殻♀を捕らえてもしょうがないというのが今の自分の心境。

二次発生が始まるまで時々はホームの流れをチェックしながら今は時間を新規とレアポイントの探索に使おうと思う。

この夜は普通種が80~90匹ほど来たけど持ち帰りのクワガタはゼロ。

アカエゾのセミが唯一の持ち帰り品。

 

さて撤収を始めるかという頃に難攻不落のポイントに敢えて行ったJ・N氏からメール『満月は偉大なり・・・』彼の場所は月を躱せなかったようだ。

帰りにT島君と待ち合わせ。

彼は前回の研修ポイントに入ったのだが湿度が70%までしか上がらず普通種20頭前後で轟沈したという。

コエゾとキンスジコガネを貰ったのでお礼に道具の選定とポイントの見立ての二つだけアドバイスした。

7月23日の不思議

 

この日は表向きは注文品のミヤマを採りに行くとしていたが、裏ではしっかりとオオクワを狙っている。

通えど通えど採れなくてボロボロになって帰って来る。

あなたはマゾですか?と言われそうだが、うんにゃ性格的にはサドである。

 

幻の個体を求めて西へ・・・。

強雨に晒され、濃いガスを躱し現地へ。

現場に着くと、月は厚い雲がガードしてくれていて心配したガスもミスト程度だ。

ここは山奥の橋の上。

何とかできそうだなと車を降りたら暑い!。

おまけになにか変だと思ったら下流から上流に吹く逆風だった。

ここで逆風に出会ったことはないのだが、現在7時20分。

場所を変えるとなるとまた1時間半ほど走らなければならない。

愛知の人に送るミヤマは今夜ここで採ってしまった方がいいと観念。

屋台を広げることにした。

 

雲が厚いので今すぐにでも点灯できそう。

7時40分に気温25度湿度65%からでスタート。

逆風・高温・低湿度と前回の研修採集と変わらない敵三つ状態。

逆風とは言え小物と♀なら飛んで来られそうだったので取り敢えず上流方向に向けてライトオン。

すると開始直後からアカアシが雨のように降ってきた。

遠くからは飛んで来られないはずなので、近くに凄い数が居るということか。

8時10分・・・既に数では軽く200を超え、腰を曲げっぱなしなので父ちゃん腰がイタイイタイ。

強制収容箱の中は既に修羅場と化している。

これで下流方向に向けたらいったいどうなるのか?数年振りの500越か?と満を持して下流に方向転換!。

・・・何も来なくなった・・・レレレノレ?。

8時半まで下流に向けたが来た数は僅か5頭ほど。

マリリンモンローとその骸骨くらいの差がある。

元に戻したらまた飛来が復活したが8時45分には衰えてダラダラ飛行に変わった。

この日の飛来総数は約280匹内外だろう。

アカアシが8割、次がミヤマ、コクワでノコギリは僅か2ペアだった。

ノコが異様に少ないがあとは平年通りの十和田湖と変わらない。

十和田湖は今期遅れている印象だがここは通常通り進んでいるようだ。

これだけ数が来てもオオクワは混ざらない。

挑戦のし甲斐が有り過ぎて泣けてくる・・・。

研修採集7月22日

 

急激に気温が上がり始めたのと、オオクワのエアーポケットに入っていることもあり普通種すらも成績が上がってないこのところ。

ここ最近は低標高帯の鉄板ポイントでポツポツ本命♀が得られるくらいで賢こくて要領の良い人は自宅待機ながら、採集人口が増えたので山はある程度の条件の日なら満員に近い状態。

このような条件なら標高を上げるのも一つの手なので、満月回りであっても雲があれば試してみるのも悪くないと、標高を少し上げた気温が下がりやすい場所を選択して試してみることにした。

その場所を知っている人は意外に居るが、道具を手作業で運ばなければならないという面倒な場所なのでやる人はごく限られている。

この日、オラは体力下り坂真っ逆さま状態なのでJ・N氏の他に体力のある若者二名が研修採集に参加した。

J・N氏が多少集合時間に遅れるとのことだったけど3人居れば2回の往復で道具を運べると踏んでいたがこの二名の体力はオラの想像を超えていた。

二人で1回で運んでしまったのだ。

この二人が運んだのは以下の通り。

10メートルコード×3本。

50メートルコードリール×1。

ヤマハ発電機16。

700W水銀入りスポラート×1。

700W水銀灯安定器×1。

その他備品一式。

若いっていいなあ~たいしたもんだ。

 

現場着。

予報通り風が強い。

4~5メートルの風が吹いているが、予報ではこれが7時以降に2メートルまで落ちるということになっている。

川に面したこの場所は上流から吹いてくれさえすればあと少し落ちてくれればよいのだが、実際の風は横殴りでそれが斜面に当たってあちこちから吹いてくるという最悪の状態。

月は雲がある程度ガードしてくれているがいつ顔を出すか分からない状態。

更に悪いのは気温が25度と高く、留めは湿度が60%くらいしか無いこと。

目論みは殆ど全部外れている。

7時半・・・セットは完了してしまっているのでこれでやるしかない。

敵が二つまでなら何とかなるが、既にスタート時点で敵三つ。

やっている内に敵が減ることを願うのみ。

 

スタート。

やはり反応が良くない上に時折敵が4~5に増えるという父さんバンザイで倒産状態・・・。

ヘレンケラーの三重苦を超えているか・・・。

即座に倒産回避の為に売り上げ目標を普通種20頭!と下方修正して凌ぐ。

終盤に来て気温23度湿度72%まできたがそれ以上は回復せず、10時過ぎにコクワ1ペアを追加して最低目標はクリア!で終了。

みんなで川原での採集を研修してフィニッシュ!。

持ち帰り。

コエゾ×2。

キンスジコガネブリード用×1。

カブ♀(商売の採卵用)×2。

以上、お疲れ様でした・・・。

 

灯火採集マナー集

 

昨年から今年にかけて灯火採集を新たに始めた県内在住者の方が一気に増えたと感じております。

その為でしょうか?HPのアクセス解析を見ると6月以降に一番閲覧されているのが『灯火採集マナー集』であります。

入門者の人が入門者の人に教わり、結果としてやってはいけないことをしてしまった事例を今年も見ました。

教えてくれる人がいない・・・ということでこのページを参考にしてくれているのなら、書いた甲斐があるってもんです。

青森でやるならここに書いてある通りに従え!というつもりは毛頭ありません。

が、先人達が苦労し、トラブルの原因を突き止めて対策を考え、それを我々の世代に伝えてくれたものでありますので大事なことではあります。

疑問があっても教えてくれる人がいないなら、私の店に来て聞いてもいいですよ。

但し、やってはいけないこと等に限ります。

技術や場所などは身内にしか教えませんし(それも一部だけ)面識がないのにこういったことを電話で聞こうとする人は信用できないので一切語りませんので悪しからず・・・。

県内の採集人口が増えたと言うことは場所取りが必然的に過密するということです。

場所の確保の方法で揉めることもありますが、基本的に長期休暇を取った人、無職の人(そう、あなただ)、商売っ気のない自営業者(俺だ)には敵いません。

オオクワガタに固執しなければポイントは無数にありますし、そのオオクワガタも実は県内に意外なほど広く棲息しています。

誰も知らない、来たことがない、やったこともない場所から苦心してそれを抜いた時の感動と興奮ときたら・・・おしっこ漏れる~!ってなもんです。

新天地を求め、腕を磨き、いざ青年よ大歯を抱け!で行こうじゃないですか。

スキルアップの為に

 

先日仲間と合同採集をしたのだが、幾つかどうしても気になることがあったのと、ここを改善すれば成績が上がるだろうということに気が付いたので記しておきます。

敢えて指摘しなくても良いのかもしれないが性分なので、気に触るようなら記憶の中から削除いただきたく存じ候・・・。

まず、オラは他の人から視力がいいと言われることが度々あるが、とんでもない。

左目の視力が多分今0.6、右目は0.4以下かと思う。

オマケに元々近眼・乱視の上に加齢で老眼が加わって遠くも近くも見えない。

ただ、車で走行中に広場で戯れていたJKのスカートが風にたくし上げられた時にパンツの色と柄がちゃんと見えるのは自分でも不思議で説明が付かない(多分その瞬間だけ眼球回りの筋肉が水晶体なぞを適切に補正するのであろう、火事場の馬鹿力と同じ理屈か)。

卓球をやっていたおかげで動体視力や周辺視野も多少普通より良いかも知れない。

だが、他人より優れているのは恐らくは形状記憶・把握の能力なのではないかと自己分析している。

これを主体に先の多少良い能力と組み合わせて採集に繋げているのが現状かと。

これを以て飛翔体の確認と区別、落下場所の確定、草の中に落ちた虫を見つけて拾う訳です。

 

本題に入ります。

虫さされ防止その他の理由でしょうが、帽子に網のついたものを着用されておられたのを拝見しましたが、あれは主に日中に使用するものであって、夜の採集に使うものではないと思います。

オラも肌が弱いため最初の頃に使ったことがありますが、全く見えなくなるので一回でやめました。

虫さされと耳穴保護には別な選択をされた方がいいと思います。

この夜参加された方の殆どが虫の動きや落ちがもっと見れるようになれば成績が上がると思いました。

これは、場数を踏むことと慣れも大切ですが、その為に特化したトレーニングが重要だと思います。

例えばライトトラップじゃなくてもハンディライトを持って夜の草むらに行ってバッタを捜すのも有効と思います(オラはやりました)。

草の揺れ方から蛾によるものなのかクワガタなのかの判断もその延長線上にあります。

気になった基本的なことを以下に少しだけ羅列します。

➀ライトの付近で動きすぎかな?(寄ってきたクワガタを手で叩き落とそうと近寄ると逃げる動きをしますね?鳥やコウモリその他野生動物に常に狙われているので察知する訳です)。

・合同採集で大人数がライトの前後左右をウロウロして動き回っていたら虫を散らすこともある(楽しくを優先するか成果を優先するかという意識の違いにもよりますが)。

・虫がまだ落ちてないのに近寄っていくケースも多々あった(ちゃんと落ちてからでいいと思うのと網で掬いに行くならOK)。

しかし虫がちゃんと見えてないと持参した網はさほど役に立たないということにもなります。

見えてないならば落下した音で判断するのも重要。

聴力に自信が無いならば、発電機をなるべく遠く設置したり車の陰に置いても大分違います。

ある著名なライトトラッパーの方はここも重要視するのでなるべく車も発電機もライトから離れた場所に設置してます。

ある人などは視界の外から侵入してきたオニクワの着地音を聞き分けてましてそれを後ろで目撃した際は感動したものです。

その人の聴力が異常に優れているわけではなく、トレーニングの賜ともの凄く集中していたからこそ可能なことと理解しています。

自分もそうなりたいと練習を重ねたものですが、集中力というのも大事です。

ただ、自分は採集前にメシを食うと集中力が続かないという弱点がありまして、せっかく当日参加メンバーが用意してくれたお弁当を食べなかったのはこのような理由からなのです。

貰った焼き肉弁当は帰宅してからおいしく頂きました、ご馳走様でした。

 

②ハンディライトを使いすぎているか或いは頼りすぎているか。

・ライトの前に落ちたクワガタを明るいのに見えない捜せない気が付かないだと余計なマイナス要因を増やすことに繋がると思われます。

ライト前に落ちたクワガタにオラは殆どハンディライトを使用せず回収していたのに気が付いてもらえただろうか・・・。

・脚立にハンディライトを長い時間当てすぎていた(反射で逃げられる、落ちるはずのクワガタを再び急上昇させてしまう要因になります。

特にオオクワを含むドルクス系はこの反射に敏感なので注意が必要)。

そのハンディライトがLEDであろうと近距離ならクワガタには見えています。

事実草の上では無く草の根元に隠れていたオオクワに照射したらそこから飛び出てきた経験をオラはしてます。

今回メンバーには流石に居なかったが上を旋回中のクワガタに照射する人もいますが、あっちに行けと言ってるのも同じですよね。

・皆最近は高ルーメンの強力ハンディライトを使用している人が多いんですが、強弱の切り替えが出来るタイプなら弱も使って使い分けできるようになった方がいいでしょう(これもトレーニングになる)。

蛾の採集もするある人はは至近距離で照射しても蛾ですら殆ど反応しない程度のごく弱いLEDライトを愛用してますが、草の中の虫をちゃんと捜せます。

つまり蛾を採集しながらトレーニングしているのも同じなんです(そうでないと光にも音にも震動にも過敏なカトカラの仲間は採集しずらいですから)。

 

これらの基本事項を見つめ直していただいたら、その先に次のステップが出てくるでしょう。

今回他人には滅多に見せない上空を旋回滞留して中々落ちないクワガタを一気に地面に叩き落とす『飯綱落とし』と呼んでいる技を日頃の感謝を込めて披露致しました。

これは元々ガスった時によく使う技なのですが、中々落ちない・・・は実は蛾が大量に集まった際にはその漂う鱗粉でも同じ現象が起きることからその際にも使える他、霧雨などの状況でも有効ですので是非自分のものにしてお試しあれ。

 

 

スマホが盗聴器に・・・

 

ある夜、チョコボール君からオオクワは採れませんでしたけどヨコヤマヒゲナガカミキリが採れました♪と連絡が来た。

ある意味オオクワより貴重だよなと、よっちゃんはオオクワが来ても無表情でオラのモンスターケースに収納するだけだけどヨコヤマ君が飛来すると『おおっ!』って叫ぶからねと彼に言った。

それで電話を切って帰路についていたらまたチョコ君から得意の無言電話が掛かってきた。

『またかよ・・・』と切る寸前に良からぬ考えが指を止めた。

この日彼は彼女と来ていたのでそろそろ熱い秘め事を始めるやも知れん、このまま会話を聞いてやろうじゃないの。

彼は先ほどのよっちゃんはどんな人物なのかとヨコヤマ君の貴重さを蕩々と彼女に説明していた。

そんなことどうでもいいから早く始めんかい!。

しかし一向に始まる気配がないのでアホらしくなって電話を切ったがその後も二回無言電話が来た(勘弁してくれよ・・・)。

よっちゃんに電話してヨコヒゲ採れたゾ、べらぼうに早くねェか?と聞いたら過去最速です!と言っていた。

遠征採集者の方々へのお願い

 

ぼちぼち県外からお越しのライトトラッパーの方々が見受けられるようになりました。

ようこそ青森へ!。

沢山の思い出とお土産をもって事故無く楽しくお帰り下さい。

青森でのトラップをトラブルなくお楽しみいただくために以下の点に留意いただければ幸いです。

➀交通量のある1車線の道路上でのライトトラップはご遠慮下さい。

②周囲数㎞以内に他のライトトラッパーが居るポイントにて光軸を上に向ける行為はご遠慮下さい(干渉防止のため)どうしてもそれをやりたいなら誰もいない場所に行ってやって下さい。

③通行車両に光りが当たる可能性のある場所ではその都度遮光して下さい。

④十和田湖周辺では街灯廻りの虫採りを嫌う地元民もいますのでマナー遵守でお願いします。

⑤他のトラッパーが付近にいる場合必要以上の大光量の機材はなるべく避けて下さい。

 

これらを守れない場合今年はキツネ眼の悪魔がそっと近寄ってきて笛を吹くという噂がありますのでご注意を・・・。

あと、悲しいかな青森にはクワガタ泥棒もいます。

落ちている虫は誰のものでもなく、誰もがそれを拾う権利を持つと考えているようです。

見つけたら自己責任で事件事故にならない程度に煮るなり焼くなりして構いません!。

(できればそちらにお持ち帰り頂き、燃えないゴミに出して貰いたいくらいです)。

北海道のノコギリ

 

北海道の知人K氏におねだりしてある虫を1匹送って欲しいと懇願していた。

それが到着したのだけれど届いた荷物はどう見ても120サイズ。

K氏は獣医だから猫でも入っているのか?と警戒してたらミヤマ・アカアシ・ノコがぎっしり詰まっていた。

それでお礼の電話したら驚愕の事実が判明した。

60UPのノコが入っていたので中々立派ですねと言ったのだが、これでもまだ全然小さいとのこと。

北海道ではノコは全く人気がないのでこれくらいはうち捨てられてしまうらしい(何ということを!・・・)。

60㎜台後半の個体がこれから採れるのだが、毎年当たり前に採れるとの話しにコブラ氏から貰って茹でていた素麺が鼻から出た!。

早速よっちゃんに報告したら、環境と採集方法が違うと見た!と返信メールがきたので、普通にライトトラップで採ってる話しみたいよと返したら絶句してた。

次にフィニッシュ君に特命を与えた。

『旅費出してやるからお前行って調べて来い!』と。

すると返信が来た『ヒグマに食われてフィニッシュ!ッスよ~』。

駄目だこりゃ・・・。

7月15日 奇特な人

 

チョコ君から聞いたのだが・・・。

昨年から始めた前記事で一夜の獲物が普通種3匹だったという人から山で話しかけられたんですけど、オオクワ採りに来てるらしいけど、どれがオオクワなのか、分からないと言うんですよ・・・。

う~む・・・まあ・・・しかし・・・世の中には色んな人がいるのだよ、不思議じゃないさ。

宇宙の始まりだって謎だしね~。

7月14日

 

ここ数日の間では最も条件が整うかと期待していた日であったが幾つかの点で期待は外れた。

この日もお客さんがあり、その人を入れるポイントにはインドコブラ氏のカート『子連れ狼号』が必要になることから同氏と予定ポイントで待ち合わせ。

二人で雑談していたらそこに孤高の雑虫屋であるF君、そしてオラの店で知り合った昨年から始めたというT島君が偶然に遭遇した。

F君はオラの回りにいる虫屋の中でも最も寡黙な人物であるがその行動範囲は極めて広い。

蜂を集めてたかと思えば今は虻に熱中しているみたいだ。

羨ましく思えるのはマイナー種に凝っている為、ライバルがいない。

全てマイポイント、マイフィールドであることだ。

ただ、尊敬するのはライバルがいないのに極めて真剣に取り組んでいること。

自慢も出来なければ情報を共有する同胞も皆無に近い。

それでいて北東北では初という虻など報文に値する虫を次々に採集してる。

先日とある山でばったり会った際にポツリと呟いた彼の一言『大きく分ければ採集は誰かに付いて行く人と自分で開拓していく人とに分かれる』という言葉が印象的だった。

学生時代に車で行くのも面倒?という距離を自転車で採集に行っていたのだからその根性は並大抵ではない。

 

T島君が今宵入るポイントが分からないと言うのでKポイントに入るよう指示した。

あまり面白みの無い場所ではあるが、今夜は湖水祭りの花火大会があるので道路沿いのポイントは丁度ゴールデンタイムにその帰りの車でごった返して採集どころではなくなるからだ。

時合いになったので散会し、各自のポイントに入ることになった。

オラの場所は後でチョコボール君も合流することになっている。

自分のポイントに入る前Oというポイントに差し掛かったら見知らぬ人が入っていた。

花火大会のことを知らないのでは・・・と思ったが余計なことを言いたくもないので素通り。

チョコボール君と合流したが、暑い・・・。

飛来が遅くなるかもと思いながら下ネタの大人の会話で時間を潰す。

スタートしたがやはり反応が悪い。

やがてひまわりの種の蛾が夥しく集まりだし、ライトの前でウネウネと蠢きだした。

この夜は普通種50頭は超えたかと思うがコクワが来たリーチの後に本命が来ない。

オラの場所は大気はまあクリアな方であったがインドコブラ氏からメールで『ガスに討ち取られました』と早々と訃報が届いた。

『歴戦の勇士が討ち取られましたか・・・』と返信しといた。

小塚っ原に並んだザンバラ髪の打ち首・・・と思ったらその髪が無い!という光景が頭に浮かんだ(本人曰く自分はハゲではなくスキカルで刈っているだけです!と以前主張されたが、サイフに髪がフサフサだった頃の免許証の写真を入れて持ち歩いているのはその証明のためなんでしょうな、今と違って痩せていて同一人物と思えないくらいだが、オラだって若かりし頃はジャニーズに所属してました?と言われたくらい・・・本当だってば!)。

チョコ君とそこそこ粘ったが気温が下がらずおまけにこちらもガスってきて終了のゴングが鳴った。

オラの魂も精霊流しの船に乗ってソスペの川を流れて行った・・・。

一同集合の前にポイントOに差し掛かったら先ほどの見知らぬおっさんがまだ頑張っていて誰に教わったかちゃんとオラ達が通る都度に遮光していたので感心した。

 

一同が集まり、反省会。

さて解散するかと言う頃にT島君から電話が来て1♀採ったと喜んでいた。

おめでとうござる。

 

帰宅してアルコールの儀式を始めたら(夜中の1時頃)電話しても圏外で通じなかったフィニッシュ君から着信。

県南の誰もいない山で今撤収を開始したところとの言葉に開いた口がふさがらない・・・(口に含んだ酒が鼻から出るとこだったぜ)。

県南の山で浮遊霊となってた訳だ(地元の地縛霊を変な奴が来たとビビらせて歩いてたらしい・・・)。

本日これにてフィニッシュ!。

 

 

7月13日 合同採集

 

青森と東京を行き来しているお医者様のT氏ご一家、八戸のN君と合同採集の日。

当日にビックバンの異名をとる伊集院氏も急遽参加となった。

人数が多いのでポイントは広い場所を確保。

夕刻、湿度・温度は申し分ないのだけれど何か気にくわない。

このところオオクワはエアーポケットに入ったが如く低標高帯の鉄板ポイントでポツポツ得られるくらいだ。

一次発生の前なのか実は最中なのか本当はもう終わっているのかの判断が実に読みにくい微妙な状況が続いている。

確実な答えが見つからないなら続けるしかないのだ。

スタート。

クワガタの飛来が増すに連れ『ひまわりの種のような蛾、キベリネズミホソバ』がわんさか集まって来る。

コイツの同定には仲間内で異論があったのだが、何でも屋のよっちゃんに質問したら、頭の色を見なければなりませんの言葉と共に、フィニッシュ君の押すキベリネズミホソバが正解と判明した。

キツネが蛾の同定をするのか・・・。

普通の人ならこいつの大群に囲まれ体に纏わり付かれようものなら卒倒するであろうが、T氏ご一家はご主人も息子さんも奥様も虫に慣れているせいか呆気にとられてはいたが誰も気絶しなかった。

普通種は大人数で拾っている関係で大したことないように見えて実はいつの間にか百頭を超えていた。

しかしオオクワが来る気配がない。

このポイントはオラが既に相当数刈り取っていたから後新規のオオクワを呼び込んでこなければならないのだが、その気配が感じられないのだ。

何故だ?・・・その答えは平川市をまさぐりに行ったJ・N氏からの情報提供で明らかになった。

我らのポイントは山肌に守られていて気が付かなかったが、実は風が凄く強くて我々の上のポイントでは木がバサバサと揺れていたとのこと。

その上で高標高帯はメチャクチャにガスっていてJ・N氏は帰宅するまで通常の倍の時間を要したそうな。

どうりで本命が動かない訳だ・・・。

結局お客様を迎えながらも惨敗。

ただ、この日ミヤマだけは70UPと69㎜台の大物が採れたのが救いで、今回の記念にT氏ご一家に引き取られていった。

 

オラは合同採集にはあまり向いていない・・・。

ついつい本気になってしまうので楽しくやってればいいものを一言余計に言ってしまう悪いクセがあるのだ。

気に触ることを言っていたならばご勘弁下さいまし・・・。

7月12日

 

本日は昨夜諦めたBPの上部を確かめたい。

今期殆ど誰もやってないし成果も出ていないのだが、県外組も押し寄せ始めた今ポイントの状況を確かめたかったのだ。

風が強いな・・・夜にはガスるか?・・・と思案しながら一気に標高600メートル付近に駆け上がると見慣れた軽トラが・・・J・N氏だ。

途中で雨も降ってきて、彼とこれではこの辺りは勝負にならないのではと会話したのだが、風は8時過ぎに落ちていく予報ですよとのことで勝負することになった。

購入してから使ってなかった中角のスポラートを初めて取り出しセット。

気温・湿度は申し分ないが雨が続いて、やっぱり風が強い・・・。

このポイントは道路と平行して50メートル先に沢が流れているのだがメインの照射場所は右斜め上流で、斜めに虫を引っ張るポイントである。

それが、風が強いせいで上空をホバリングする蛾の集団が前後左右に振られたり、酷い時には一気に吹き飛ばされて何も居なくなるという辛い状況。

おまけに霧雨が続き、反射で素直に落ちない虫も出てくる始末。

時折飛来するクワガタをチェックしたが、ミヤマとアカアシがメイン。

そのミヤマだが、たった今出て来たと言わんばかりの泥付きが3頭混ざっておりなによりノコギリが来ていない。

これは高標高帯ではまだシーズンインがまだ本格化していないんだろうと思えた。

今期は天候の不順もあり、青森での1次発生ピークがまだ掴めていないのだが他県では今週がピークと聞く。

こちらは1週間遅れになるという予測が当たっているのかどうか?。

8時40分に立て続けにコクワ♀の飛来があったのだが、攻め切れず。

道路下の樹冠の更に下を虫が飛んでいると気が付いたが時が遅いのと下を向けすぎると路面やガードレールその他に反射してしまい打つ手が無くなった。

結局普通種30頭前後掻き集めるのがやっとで轟沈!。

下の鉄板ポイントに案内した東京のT氏に遊びに行くことにして撤収していたら下で屋台を出していたJ・N氏が合流。

普通種は10匹ちょっとながらワンチャンスをものにして9時頃に1♀ゲットしたとのこと・・・流石!。

やはりその時間帯であったか・・・。

低標高帯の鉄板ポイントに入ったT氏の屋台を尋ねたら普通種が10頭あまりという報告に驚く。

ここでそんなものか・・・どうなっているのだろう。

オラの魂は幽体離脱してソスペの沢を静かに流れて行った・・・。

 

その頃ついにおバカな場所で♀2匹を仕留め、その獲物を自宅にて愛でていたと思われたフィニッシュ君は何故か県南をウロウロして雨・風・ガスに祟られて浮遊霊の如く周辺を漂っていたという・・・。

7月11日 ポンタとの再会

 

フィニッシュ君の快挙翌日に小爆発。

今日も来ました今日も来た。

フィニッシュ君はあの後実は1♀追加していたという報告に驚く。

これで念願ポイントのオオクワブリードがほぼ確実になった訳だ。

おめでとうござる!。

 

バイパスの上部では今期誰も成果を出していないみたいだし、そろそろどうなんだろうと今宵はそこを目指していたのだが・・・風が強い!おまけにピーカンだから確実に気温が下がる。

でも、各ポイントはガラ空きだったけれど低標高帯では簡単過ぎてというか手の下しようがあまりなくて面白くないのでやりたくない。

ということで前日と同じポイントに入座。

日没までの暇な時間を過ごすのに車載テレビの電波が届かないから飽きてしまう。

スマホの人なら色々遊びながら暇を潰せるんだろうけどこっちは筋金入りのガラケーだかんね・・・。

そこで最近はもっぱらこの時間に山菜のミズを採り、その皮を剥いて過ごすという手法に目覚めた。

クワガタ採集を楽しんで帰宅したらさっと酒のツマミを調理していただくという何とも合理的なことよ。

 

ミズの皮を剥いてたら放射冷却で気温がゾロゾロ下がってきた。

そうなるであろうと標高を当初予定より300メートルも下げたのに・・・(青森甘くねェんだよ)。

前夜とうって変わって空気はクリアながら風も強く点灯前に気温は17度になった。

敵二つか・・・頼みは80%を超えた湿度のみ。

点灯開始したらやはり前日とうって変わって虫の寄りが悪い。

低温だから早い時間の勝負だなと覚悟を決める。

クワガタの寄りは悪いが蛾だけは相変わらず異常に集まって来る。

インドコブラ氏曰く『ひまわりの種のような蛾』というこいつはフィニッシュ君のブログによれば『キベリネズミホソバ』という奴らしい。

今期初期にここに入ったJ・N氏が毛虫だらけで気持ち悪いと言ってたのだが、オラが入った頃には毛虫は消えていて、一斉に羽化してきたその正体がこいつらという訳だ。

 

普通種はこの夜全部で30頭弱。

本命は16度の中8時40分頃に1♀がかろうじて来た。

 

9時過ぎ・・・何か後ろに気配を感じたので振り返ると闇の中に光る目玉が四つ・・・。

ハンディライトを当てたら・・・『ポンタじゃないか!』。

昨年は姿を見せず死んだか餌場を変えたかと気を揉んでいた狸のポンタだった。

毛の模様・・・まさしくポンタで、その横にいるのは一昨年連れ添っていたポンタ妻だった。

その子供であるポンチの姿は見えないが、独り立ちしたのかグレて家出したのか・・・。

それにしても獣のくせによく離婚もせずずっとチチくりあってるもんだと感心。

ポンタ妻の方がやや痩せている。

今夜ここで腹一杯に蛾を食べるがいい。

オラとの暗黙の了解をまだ覚えていたみたいで、トラップ中はあまり近寄らず、終わってから『ポンタ餌!食べろ!』と言ったらダッシュして来て貪り喰ってた。

 

帰路・・・前日爆発で今夜は低温・・・ってことは街灯に前夜飛んで来たのが動けずに居る可能性・・・と久々に街灯廻り。

ろくなもんが居なかった(青森は甘くねェ・・・)。

7月10日 小爆発

 

前日よりも温度・湿度・風の条件が整って空気にヌメリがある(オーラだ)。

昨夜も悪からぬ条件だろうが、今夜の方が絶対飛びがいいはず。

懸念はガスだけだ。

昨夜フィニッシュ君が入った真下のポイントに入り、件の見知らぬ人の現場を検証。

夥しい蛾の死体が彼のライトを置いた場所と向けた方向を物語っている。

アララこれじゃあ・・・。

昨夜の人がクワガタ狙いとは限らないけど、光が通ってないし、そこを狙うには400Wじゃ火力が足りないし、せっかく来たのを周囲の草むらに散らしたことだろうな・・・(やっぱドブ浚いできるわコレ)。

気温・湿度・風に問題無し、ただ現場着で既にガスが漂っている。

しかし濃霧が続く訳でもなさそうで薄くなったり濃くなったりを繰り返す感じと見たのでここで勝負!と決めた。

点灯時間を待ちきれず7時40分に点灯開始したらオオクワの♂と思われる飛翔体がライトの上を飛んで、まだ明るい空に吸われていった。

しまった!オラとしたことが何てミスを・・・慌てて一旦消灯。

午後8時、満を持して再点灯し、ドブ浚い開始!。

ものの見事開始5分で1♀・・・僭越ながら弾いた個体を責任以て回収させていただきました・・・。

あと、ポイントでのタバコのポイ捨ては止めてね、オラが清掃致しました。

前日のフィニッシュ君らへの普通種に飛来総数は20匹前後と聞いていたが、やはりこの夜はスイッチの入り方が違った。

8時半には普通種の数が100匹を超えた。

8時40分頃に2匹目と3匹目が来て小雨がパラついた直後の9時20分くらいに思った通り4匹目が来た。

それから押し寄せて来るクワガタを拾いまくり、最初たいしたことないと思っていた蛾が大群で押し寄せて来てえらいことになった(前夜の人があれだけ大量殺戮したのにまだこんなに来るんかいな)。

この夜の普通種総数は218匹、やっとシーズンに入ったんだなという実感。

普通種が途切れがちになってきた10時40分に撤収開始。

最後のライトを消し雑虫を吸い寄せ、弾いたクワガタを回収するトクトヨを30W設定で置いたら10時58分にトドメの♀が飛来。

持ってて良かったトクトヨライト!。

身支度はいつも通りちゃんとしてたんだけど下着の中まで雑虫が入ってきてて撤収後も大変だった(離れた場所まで行ってパンツ一丁になって払った)。

この日、成果はもとより最初のミスを除けば弾きも殆ど無い思ったとおりのトラップが出来たので気持ち良かった。

7月9日 フィニッシュ君に光りあれ

 

朝から庭で勤勉に農作業をしていた。

作業に夢中になっている内に午後4時を過ぎていた。

今日は山に上がろうか、どうしよう・・・と山を見上げたらガスっている雰囲気で気温も下がるかも知れないなと考えたら面倒臭くなり、それよりは本日の庭作業を目標まで進捗させたいと考えた(ウドなどの強靱な根に苦戦)。

16時49分、まずチョコボール君から連絡が入る。

オラは今日は休むと告げ、彼は鉄板の場所に入ることとなった。

山に行かず勤しんだ成果で何とか目標を達成し、さて呑むかという19時10分今度はフィニッシュ君から電話が入る。

彼は本日もバカじゃないと入らない『マニアのほの暗い穴蔵』に突入していた。

彼は場所に対する異常なまでの執着心があり、ここで採りたい!ここから抜きたい!と一旦決めたらテコでも動かないと言う頑固さがある。

そのしつこさたるや夕刻になると沸いて出て来てつきまとうヤブ蚊の如し。

ここから産んでくれるオオクワの♀1匹抜くまでは死んでも動かん!という訳だ。

FIN:今日来てますか?。

オラ:うんにゃ、行ってねェよ、今から呑むトコだ。

FIN:そんな!じゃあアレは?・・・。

オラ:あにしただ(どうした?)。

FIN:自分のポイントに入る前に直下のポイント見たら400W2灯のセット組んでる人が居て、てっきり鈴木さんだと思ったんですが、ライトを下流方向に向けてセットしてたので???と思ったのです。

オラ:風貌や車の車種は?。

FIN:いや~それがよく見えなかったんですけどそのまた下流ポイントに2台の車が並んで待機してたと言うのでその内の1人がそこに入ったのかも知れません。オラ:丁度いいじゃないの勝負したれや、爆弾魔一味たる者そんな知らない人に負けるんじゃねえぞ!。

FIN:プレッシャー掛けないで下さいヨ~。

 

因みにオラの懸念したガスは殆どなく、風も感じない、彼の見立てによると気温も下がらないとのこと。

面白くなってきた、酒のつまみには最高の肴だ。

返す刀でチョコボール君にも連絡を入れる。

オラ:条件は整っている、君の場所なら必ず採れる!採れなきゃおかしい!。

チョコ:そんなプレッシャー掛けないで下さいヨ~。

先にフィニッシュ君に圧を掛けたのでこちらにも(勝負は公平に・・・)。

 

実況中継を聞きながら楽しんだが、スタートは相変わらずクワガタの寄りが悪いとのこと。

条件を保っているならまた遅い時間に来るかもよ?と進言した。

時刻は着々と進んで10時29分・・・フィニッシュ君からメールが届く。

FIN:これでようやく十和田通いから抜け出せる・・・。

ぬおっついに来たか!と電話したら待望の1♀ゲットとのこと。

苔の一念じゃの~執念じゃの~恐ろしい(ほどバカな)男よの~。

そして、鉄板に入ったチョコボール君は・・・鉄板ならぬフライパンで炒められて昇華した魂が奥入瀬の清流に流れて行ったという(チ~ン)・・・。

7月6日 日中採集

 

朝6時起床。

午前8時半に家をでて、本日は何と真昼のオオクワ採集に挑戦!という趣向。

現地にてアメリカ生まれの海外帰国子女であるミスターX氏と合流。

昨年から残雪の残る時期に下見していたポイントに徒歩で向かう。

百メートルしか離れてない店にタバコを買いに行くにも車で行くオラとしてはこの距離はヒジョーに辛い!。

雨も降ってたんだが安物の合羽が蒸れて気持ち悪い(十和田のJ・N氏からゴアテックスの高級雨具を昨年頂戴したんだが、もったいなくてこんな採集の時は着れない)。

で、採れたのか?というと・・・何とこれが採れてしまったんだ!。

オラビックラこいたダ!。

天にも昇る気持ちと地獄に落ちたかのような足の痛みに悶絶しながら杖をついてヒーコラ帰ってきただヨ。

 

笛の音の主

 

先日初めて来店の若者が来た。

昨年辺りからライトトラップを始めたのだけど場所もやり方も分からない。

何よりもやってはいけないことや、やってはいけない場所も知らないので教えて欲しいというので、それは感心なことだと少しばかりレクチャーした。

それから暫し雑談などしていたのだが、7月2日にこの人も十和田湖でライトをやっていて、普通種3匹しか採れなかった人とも会話したとのこと。

ん?2日?3匹の人?もしかして・・・。

夜にチョコボール君に確認の為に電話したら全てが符号した。

2日の夜に焼山で悪魔の笛を吹いてしまったのはこの子であった・・・。

まだ不慣れで知識に乏しいため、知らずにやってしまったんだね。

多分この記事を見ているだろうし、真面目そうな人だったから今後はそこではやらないと思う。

当日干渉を受けてしまった諸氏よ、許してやってくれたまえ。

あの場所はやってはいけない場所ということでもないのだが、以下の点に留意すべし。

➀あそこでやる時は光を通す為に多少光軸を上げざるを得ないが、そうすると上流

 方向に入座した人達と干渉してしまう。

 よって予め下で炊いていいか了承を得るのが最善。

 上流ポイントに入っている人全員が自分の友人で、断りも入れているならトラブ    ルにはならないでしょう。

②あそこは決して良い場所ではない。

 採れない場所でもないが敢えて入る場所でもない。

③ここが肝心、あそこは公共施設でもあり、なんと言っても民家が近いので発電機を伴うライトトラップは最低限やめた方がいいと思う。

 

この場所は以前にコブラ氏が地元観光協会とのタイアップで夏休みの子供向け企画としてライトトラップの実演をやったことがある。

ここはこのような場合に利用されるべきで、個人の為の場所としては私個人の見解ではやるべきではないと思う。

【7月4日~5日休戦】

 

雨と低温で流石の馬鹿者共(これは褒め言葉である)も採集をお休みして一息ついているものと想像つかまつり候なり。

ここ2~3日で集まった情報提供と生存確認の為にフィニッシュ君に電話。

まだ体調は完全ではないらしい。

会社を休んで病院で診察を受けたその晩に採集に行ったことで親から怒られたとの報告を受けてオラ驚いた。

てっきりこの子は投げ童子(わらし)だと思っていたので・・・。

かつて何度かこいつの親は何してるんだ?と疑問に思ったことも都度都度・・・。

あぁ・・・普通に自分の子供の身を案じる親だったんだと安堵した。

オラがこいつの親だったら・・・。

『体悪いって会社休んでらったのにどごさ行ってらったんだこのバカ助が!ちょっとこっちさ来て座れ!オラが座れと言ったら正座だこのバカタレ!』と5分ほどは説教するだろう。

そして反省の色を見せたところで『二度とこったらことするな!分かったか?分かったら腕立て100回!』と命ずるであろう。

てなことを想像してニヤニヤしながらフィニッシュ君との会話は続く。

練馬の御大から聞いた情報などを伝達し、今期7月の行動予定などを協議していたらやにわにフィニッシュ君が『あっそう言えばチョコボールさんが秘密兵器手に入れたらしいですよ』と言った。

オラ:『何だそれ?』。

FIN:『いや~それは本人に聞いてくださいよ』。

オラ:『うぬ~!まさか・・・それは電動〇〇シだな!にゃろう!禁断のマシーンを手に入れやがったな!』。

FIN:『ウヒャヒャ!何言ってんですか』。

オラ:『アレがソレを手に入れたら無敵だぞ!』。

FIN:『ウヒャヒャ!』。

かつてクワガタ趣味を持つ関東の医師であるT氏に彼の裏の顔を暴露したら『う~ん・・・それは信じられませんねェ・・・それが事実なら哺乳類の中でも最強の部類ですな』と唸らせたほどの男がアレを手にしたならば・・・。

オラの想像は当たっているのか?外れたとしてもそれは温・湿度計ではないはずだ。

まさか・・・マイコン制御の24V電・・・ウヒョ~怖ェ~!。

 

7月3日

 

今夜も条件は採れる日を指している、が・・・疲れた・・・だるい・・・。

いつもスタート時期は体が慣れるまできついのだが、年々この慣れに衰えを感じる今日この頃・・・。

今夜は出陣を取りやめ、体力回復に努めて車庫の掃除と整頓をしようと決めた。

夕刻、大馬鹿者達から次々と連絡が入る。

フィニッシュ君は生きていて、会社を休んで病院に行って診察してもらったら特に悪いところは見当たりませんと言われたので山に来たと言いやがる。

馬鹿は死ぬまで直らないという格言はけだし名言である!。

しかし、博打が好き、刃物が好き、火が好きという馬鹿の3要素を全て兼ね備えたオラには到底敵うまいて・・・。

チョコボール君は前夜とは別の鉄板ポイントに入ったとのこと。

今夜、彼には採れるであろう。

何故ならば、インドの蕎麦屋!じゃなかったコブラ氏も来ているからだ。

彼の当勘(採れる日)の見立ては正確だからだ。

きっと口から先が二股になった舌を出して気温・湿度・風などを感じているのであろう。

彼にはオラ亡き後の青森を導いて貰いたい・・・その為に血糖値と尿酸値に留意して長生きしてもらいたいものだ。

結果は・・・チョコボール君が1♂!コブラ氏さすがの1♂1♀!だったとのこと。

前夜にチョコボール君が鉄板ポイントに入ったのに採れないのはおかしい!笛の音が漂ったかもしれないが、何か手順に間違いがなかったか?と言ったらいぶかしがっていたが、この日は採れたから何を言ってからかっても『ウヘヘウヘヘ』と笑い転げていた。

会社を休んだのに採集に来た病み上がりのフィニッシュ君はどうなったか?。

普通種3匹・・・以上!でフィニッシュ・・・。

ん?悪魔がそこまで出張してたとでも言うのか?。

いと哀れなり・・・。

 

この夜オラは車庫の掃除と整頓をしていたら湿気でボロボロに錆びてしまったイカ割き包丁と切り出しナイフを発見して発狂!。

グラインダーまで出してきて3時間掛けて研ぎ上げた。

7月2日

 

本日も条件は良さそうだ。

前夜お隣のポイントで採りたいと執念を燃やしていたフィニッシュ君の為に前日ポントにオラは入らない(干渉予防の為)から今夜であそこの奴を仕留めてしまえ!と気合いを入れていたのだが、午後そのフィニッシュ君から電話が入る。

『実は体調が悪くて今夜は出陣できそうにありません』とのことだった。

なしたのや(どうしたのだ)?と聞いたら大きく息を吸うと心臓が痛いとのことだった。

この子は元気がいいけど体が弱い。

(山に)行けばまいね!(駄目だ)おどなしく寝でろ!と告げた。

明日の朝彼は冷たくなっているかも知れない・・・。

 

てなことで気兼ねなく前夜のポイントに赴く。

既に山には青森県大馬鹿者オールスターズが集結している。

日没前で気温23度、湿度80%超、風は西の風2メートル以内、月は10時頃でないと出て来ない・・・いけるんとちゃう?とチョコボール君と会話した。

点灯開始するがやはりスタート時の虫の反応は遅いものの、上にフィニッシュ君が居ないので前日より明らかに尻上がりに増えてきた。

甲虫もゾウムシ・カメ吉・テントウ虫と種類が増えてきた。

やはり10時くらいに本命が1♀来たし、連夜というのに普通種はまた60頭を超えた。

しかし、鉄板ポイントに入ったチョコボール君には本命はおろか普通種が20頭前後だったという。

そして彼の側のポイントDに入った昨年からトラップを始めたというおじさんにチョコボール君が終了間際に声を掛けたら、張り切って午後三時から来て場所取りしていたのに普通種が3匹来たのみだとしょんぼりしていたとのこと。

この際にチョコボール君が確認したところ焼山の駐車場方向が明るくなっていたとのこと。

そう、いつの間にか悪魔が来たりて笛を吹いていたのだ。

チョコボール君のポイントも近いので彼にも音のしない悪魔の笛の霊波が届いていた可能性は充分にある。

さて、帰るか・・・フィニッシュ君はまだ息をしているか?心配だ・・・。

 

7月1日

 

気温良し、湿度も問題無さそうで風も許容範囲内。

月はある程度雲が隠してくれそうだし、出て来たとしても9時半くらいからだから一勝負はできる。

てなことで山へ(まだスタッドレスのまま)。

山には大体の大馬鹿者達が集結していた。

点灯開始したが、やはりスタートから暫くクワガタの寄りが悪い。

日中の気温がかなり高かったので本命の飛来は遅い時間になるのでは?と予想された。

9時前後になってからやっとクワガタが集まりだした。

蛾は夏の蛾が夥しい数の飛来が見られ、鬱陶しい。

大歯のノコ、大型のミヤマ♂やアカアシ♂等々例年の同時期と様子がちょっと違う。

フィニッシュ君に状況確認したらラオウに『お前は既に死んでいる』と告げられたらしく、片手くらいしかクワガタが来てないらしかった(すぐ側だから完全にオラと干渉している)。

やがて彼の懐中電灯HIDのバッテリーが切れたので撤収しますの連絡が来た。

彼の手にするはずだった虫をオラがすぐ下でむしりとっているとは言えお互いに干渉しているのだから、彼が止めたら1チャンスあるに違いないと思っていた。

案の定撤収を終えて林道から出て来た彼の車のヘッドライトが見えたその数分後に

クワガタの纏まった飛来があり、その直後に本命♀がライトの前にふわりと着地した。

その後もクワガタの飛来が安定して続くようになった。

月は既に出ていたがうまいことに雲が隠してくれている。

まだ出来る!と続行。

すると10時半前に1♀と1♂の追加飛来があり、丁度そこで雲が切れて飛来も切れた。

普通種の総数は結局後半に伸びて60頭くらいになった。

終了のゴングであろう。

家に帰宅したのが午前1時くらい。

そこから呑み始めて一番鶏が鳴くか?という頃にさて寝るかと歩き出したら、現場の草を刈った鎌の切れ味が鈍くなったのを思い出し、我満出来なくなって鎌を研ぎ出した。

鎌を研ぎ終えたら酔いが覚めたのでまた呑んでたらすっかり明るくなっていて、結局4時半に寝たら寝坊して『燃えないゴミ』を出しそびれた・・・。

6月30日

 

この日はお昼から卓球の教え子の結婚式に出席。

夕刻から山に向かう為に耐え難きを耐え、乾杯のシャンパン、最初に注がれたビール1杯、そして白ワイン1杯で我満したのに肝心の雲が抜けて出陣取りやめ・・・。

こんなことなら一生懸命呑むべきだったと悲しくなった・・・。

しかし、こんな日でもバカは行く。

フィニッシュ君やチョコボール君ら数名が山に向かったらしい。

夕刻から気を取り直してアルコールの儀式に挑み、実況中継を楽しむことにした。

しかし、青森県の誇る大馬鹿者数名を以てしても満月の威力凄まじく、何の高揚も見られぬまま全員討ち取られ晒し首となった。

満月は偉大なり・・・』。

6月29日

 

庭トラップで雀の餌を採集してウヒャヒャと喜んでいたらあっという間に月末だった。

八戸のN君から貰ったスポラートもコブラ氏から調達してもらったスポラートも点灯すらしていなかったし、6月にクワガタを採らずに終わるのも記憶にない。

よし!行くか!と未だにスタッドレスのまま履き変えてない車で山に向かった。

風が強くて条件は甚だ芳しくないのは分かっていたが、配光を確認してクワガタの数匹でも見れればいいやという気持ち。

現場ではすぐ側にフィニッシュ君が既に入座していた。

さて、準備するかと新品のアイクリーンエース400Wを箱から取りだしたら拡散型の球を持ってきてしまっていた(ガチョ~ん)。

まあ広角にした際の感じを掴むのに良いかと岩崎のスポラートに入れた400W水銀との比較をするために2灯でセット。

比較してみたら拡散型を入れている方は岩崎の明かりに負けて点灯しているのかどうか離れて見てみないと分からないくらいだった。

照らす範囲が広くて近い場所に向いている。

点灯開始しても虫は蛾は沢山集まってきたがクワガタの寄りは芳しくない。

オオミズアオはまだ新鮮な個体が飛んで来たが甲虫の姿も殆どない。

風が酷くて飛んで来た蛾がそのまま飛ばされて行く。

風が収まるのを願ったがその気配はまるで無し。

フィニッシュ君の状況を聞くために電話したが案の定点灯開始と共にフィニッシュ!の様相らしかった。

クワガタは9時前後からやっと少し飛んで来たが全部で十数頭。

だが、その内訳に噂通りアカアシの♂♀が数頭混ざっており、しかも♂のサイズがアカアシの最盛期に見られる個体が早くも見られた。

やはり昨年活動出来なかったが為に数が採れなかった分が今年に回ったのであろう。

風は更に強くなり前から吹いていたと思ったら今度は後ろから吹いてきたりと手が付けられない。

こんな風の時は大体風速5メートル前後あるものだ。

22時くらいまで頑張ったがフィニッシュ君とともに沈没!。

畑中葉子の日活映画『後ろから前から』を思い出した。

雨の慕情

 

昨日の夕刻、チュン吉の為の庭トラップでコガネムシを採集していたら小雨が降ってきて撤収。

撤収開始から帰宅→風呂まで何と5分→アルコールの儀式開始まで30分というウルトラな手軽さ!。

それから本降りになってきて、儀式の締めにコブラ氏から貰った旨いそうめんをたらふく食って寝た。

その頃十和田では・・・無差別級選手二名が土俵入りしていたらしい。

コブラ氏のブログによると伊集院氏とコブラ氏が出陣したらしいのだが、二名合わせた引力が強すぎて雨雲を呼び寄せ豪雨となり屋台を開く間もなく轟沈したとのことだった。

シッキム州より出でて十和田で沈没か・・・無念なり!・・・。

確か7月4日くらいから出陣するという予定と聞いていたが、体の穴という穴から湯気が噴出して堪忍袋の緒が切れて我満出来なくなったんだね(島田紳助:三浦のボイラーCM参照)。

こんな日は・・・炙ったイカを肴にぬるめのお燗を呑むと染みるらしいですぜ(八代亜紀:舟歌参照)・・・。

 

行ってたのも知らなかったので記事にするつもりも無かったのだけれど、ブログ記事が書いてくれと言わんばかりだったので僭越ながらご希望にお応え致しました。

状況が今ひとつ分からなかったのでこんなもんで申し訳ないッス。

 

 

 

今期スタートの状況

 

全国的には5月末に気温上昇が見られた際には早くもオオクワを含めたクワガタの採集情報が流れたものの、その後は全国的に低温が続き、状況は芳しくありません。

6月5日に青森において初オオクワ採集情報が出ましたがその後続かず。

6月中旬にはちらほら姿が見えるはずのミヤマもまだまとまった数が見られません。

ミヤマの発生においては青森よりも半月近く早い北海道ですら今やっと姿が見え始めたというくらいだそうです。

新潟などは条件さえ整えばそこそこ採れる日もあるみたいですが、北関東以北はまだ纏まった発生が確認されていないようです。

TV番組出演の依頼が来た

 

開店記念セールの準備で忙しいはずが、まったりとお茶をすすっている時に店の電話が鳴った。

眠そうな声の女がTV〇〇の制作スタッフの〇〇と申します。

今年8月〇日放送予定の夏休み企画で、全国のカブト・クワガタの採集名人を集めて採集した数を競うという企画を立てているのですが、ご自身で参加されるか又は適正な方をご紹介頂けないでしょうか?という内容だった。

話を聞きながら『長岡の大魔神S氏』を紹介したら別な意味で大変なことになるな・・・業界のブラックデビルK氏(連絡先知らないけど)を紹介したらTV局に抗議の電話が殺到するであろうな・・・いやっここは一発青森からスーパースターを生み出さなければならぬのではあるまいか?・・・となると彼の出番だ!。

出でよ!インド・コブラ!。

採集の方法や場所、時間制限などはどうなっているか聞かなかったが、柳の木にへばりついているクワガタをコブラ氏が張り手で木を揺らして落とします!と、あの巨体で木に張り手をブチかましたら根元から木が倒れてしまいました♨という絵が撮れでもしたら最高でしょ?。

一気にキューティブロンズ(どこ出身かは知らないが青森の地元局で定着し、地道に活動しているお笑い芸人と思われるコンビ)を抜き去ることであろう。

しかし、彼がこの話を受けるであろうか?。

以前にオラの代わりに地元ラジオ番組に出演してもらったことはあるのだが、TVとなると拒否していたのは意外に恥ずかしがり屋さんなのか、それとも過去関西に居住していた際、密かに数人あの世に送っていたのがバレるのを恐れているのか・・・。

せっかく捕虫網を新調したんだから出てみィな~と言ったところで首を縦に振るとは思えませんわね。

オラはこの制作会社の女にこう告げた。

数を競うという番組の趣旨が気に食わん!。

そんな低俗な番組に出演意欲を燃やすお方というのは名誉欲の強い人か、これを機会に何かお金に換えてやろうとかいう人ばかりでしょ?。

オラの方針とはかけ離れているし、オラの仲間もこれを聞いたら嫌悪感抱く奴ばかりだから紹介も出来ませんわ、と断った。

するとこの女は『数を競うといっても採集後には全てリリースするので道徳的にも問題はないはずです』とおっしゃる・・・。

あなたオラの言ってる趣旨を全く理解してないな(溜息・・・)仮に出演者がオラの言う人じゃなく純粋で高潔な人で、別な意味で出演を受けたとしても、こんな企画なら業界のマナーや影響を重んじる人が見たら良い意味で捉えられるとは思えません。

とにかく企画そのものに賛同できかねますんで他を当たって下さいとお断りした。

 

電話を切ってから暫し妄想で楽しんだ。

➀やはりコブラ氏に出てもらうがベイダー(プロレスラー:本名レオン・ホワイト先日逝去)のお面を着用。

②弘前クワガタ氏に必殺乳母車HIDで登場してもらう。

③滝に打たれて精神統一してから採集に挑む亀ちゃん。

④雨が降ろうが雷が落ちようが絶対に採集を止めず、採集開始と共に終わっているというフィニッシュ君のド根性物語。

等々・・・考えただけで今夜は酒を5杯は飲めるね!。